ファッション

「アレキサンダー・マックイーン」2015年春夏ロンドンメンズ 重ねればサヴィル・ローまで90年代風グランジに変身

 「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)」の2015年春夏メンズ・コレクションは、サヴィル・ロー由来のアイテムを重ねることで生み出す、フォーマルな90年代風グランジスタイル。モードな黒、もしくはミニマルな白のアイテムをレイヤードすることで生まれる90年代のスタイルがロンドン中に広がっている。

 今シーズンのポイントは、チュニックのようなシルエットのひざ丈シャツ、極端なドロップショルダーのオーバーサイズシャツ、それにジャストひざ丈のショートパンツ。いずれもシャツ地やスーツ地で作っているからフォーマルにカテゴライズされるが、その生地をTシャツ生地やスウェットに変換すれば、レイヤードを作る上で欠かせないストリートど真ん中のアイテムばかりだ。サラ・バートンは、こうしたアイテムをサヴィル・ローらしく重ねることでグランジとフォーマルの中間点を模索する。例えばひざ丈のシャツは、着丈の長いコンパクトなジレと強引に合わせることで、随所にランダムなドレープを生むインナーに変身。スーツ地のショートパンツは、ビジネスソックスのような素材で作るレギンスと組み合わせる。その発想は、伝統的なスタイリングではなく、あくまでストリートライクなレイヤード。シャツとジレ、スーツとビジネスソックスをレイヤードすることで、サヴィル・ローを若い世代に継承する。

 ジャケットもひざ下丈のチェスターコートとドッキングしてしまったかのようで、疑似的なレイヤードを描く。アブストラクト(抽象的な)カラーブロッキングがインパクトを放つが、基本は黒か白の1トーン。それをチープな光沢を放つパテントレザーと重ねたり、一部を塗料で汚してしまったりのアイデアも90年代のグランジ風だ。

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