しかし、これをスポーツウエアに由来する合成繊維ではなく、ラグジュアリーな天然素材で仕上げたのが大きなポイント。そこにサンドやバナナ、淡いピンクフラミンゴなど、天然由来の素材ならではの優しさを引き出すニュアンスカラーを加えることで、ヴィヴィッドな色を加えがちなスポーツウエアとは一線を画した。また、製品洗いや退色加工などのテクニックを多用し、「着慣れた」感をプラス。こうすることで生まれたスポーティなウエアに身を包んだモデルたちは、まるで古代五輪のアスリートのよう。ラグジュアリーな天然素材とノスタルジックな印象さえ与える色使い、そして「着慣れた」感が生み出すヴィンテージムードが、現代の生活に根差しつつも、一風変わった男性像を描きだした。