ファッション

「ヨウジヤマモト」2015年春夏パリメンズ 名作映画をオマージュして描いた孤独な旅人

 「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」の2015年春夏メンズ・コレクションのインビテーションは、小津安二郎の映画「東京物語」の一場面。バラバラになる家族の絆を問うストーリーをオマージュし、「PERDU(失われたもの)」をテーマに孤独な旅人を描いたようだ。序盤は、東洋の旅人をイメージさせるオリエンタルな雰囲気。タペストリー柄をちりばめた3ピースセットアップ、頭にはぐるぐる巻いたスカーフのターバンとストローハットを合わせた。フォーマルスーツの左身頃を切り取ってハーネスを巻きつけるなど、どこか反骨的なメッセージを加えたアシンメトリーなスタイルを時折挟む。

 その後、旅の舞台はアメリカに変化。ロサンゼルスとかけた「LOST ANGELS」の文字をのせたスカーフを巻いたモデルが、ブラックのセットアップにデニムシャツをまとって登場した。キーアイテムはシャンブレーデニムだ。オーバーサイズのラグランスリーブシャツやバギーパンツ、ワークジャケットをデニムで仕立て、白のジャケットとコーディネート。テイストは一変し、「ヨウジ」流のワイルドなツイストを利かせたアメトラのムードを漂わせた。

 終盤は、「PERDU(失われたもの)」と書かれたチラシを背面にパッチワークしたスーツが相次ぐ。頭にスカーフを巻き、ハットをかぶったモデルはさながらアメリカのギャングのよう。犬の写真に「MISSING DOG(迷い犬を探しています)」と書かれたものや、山本耀司の写真に「使い捨てOK」のメッセージが書かれたチラシを背面に貼りつけた。

YOHJI YAMAMOTO x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。