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下着からプロテインまで顧客の買い周りで成長 年商50億円を目指す「バンビウォーター」

2012年にスタートした「バンビウォーター(BAMBI WATER)」は“自分らしく、理想の自分を叶える”をコンセプトとするボディーメイクブランドだ。ボディーケア(ボディ用コスメ)、フェイスケア(フェイス用コスメ)、インナーケア(プロテインやスムージーなどの食品)、スタイルアップ(下着やレギンスなどのウエア)の4つのカテゴリーがあり、ブランド内の買い周りとリピートで着々と売り上げを伸ばしてきた。現在、自社EC、大手通販モール、バラエティーショップで販売。今年、越境ECもスタートして海外進出を加速させ、来期は50億円の売り上げを目指す。

コスメ、食品、下着などを総合的に扱うボディーメイクブランドとして成長した経緯は、「バンビウォーター」を展開するラングレーの栗原淳徳社長の経歴に深く関係する。栗原社長は大学在学時に営業代行の会社を起業し、父親が経営者だったこともあり、「起業したいという思いが強かった」と当時を振り返る。

月一回のエステより、意味のあるボディーメイクを

ECセレクトショップとして順調だったものの、将来を見据えて立ち上げたのがプライベートブランド「バンビウォーター」だ。同ブランドでは、商品を仕入れて販売していたが、2〜3年かけて自社商品を販売するようになった。立ち上げ当時は、ボディークリームとボディージェルのボディーケアカテゴリーからスタート。栗原社長は、「会社は運営できていたが、この商品数と規模感では企業理念である『1人でも多くの笑顔を増やす』を実現できないと思った」と栗原社長。社内の主要メンバーとミーティングを重ねた結果、“ボディーメイクブランド”というコンセプトにたどり着き、18年にリブランディングした。「市場にボディーメイクという概念はあったものの、サービスの提供がメインでプロダクトはなく、お手本になるビジネスモデルがない状況だった。“プロダクトにおけるボディーメイク”について考え、“月一回のエステより、意味のあるデイリーボディーメイクを”という思いをもとに商品開発に挑んだ」。

その結果、18年にインナーケア、19年にスタイルアップ、21年にフェイスケアと展開カテゴリーを徐々に増やしていった。現在の売り上げ構成比はスタイルアップが5割、インナーケアが4割、ボディケアとフェイスケアが合わせて1割で、ビジネス規模も大きく成長した。

ブランドの顔は6サイズ17色展開のナイトブラ

売り上げの5割を占めるスタイルアップの中で最も販売額が大きく、同ブランドの顔となっているのが“スタイルナイトブラ”だ。24時間美胸キープを謳う成形編みのブラで、XSから3Lまでの6サイズで17色展開。発売後から徐々に支持を伸ばし、「楽天年間ランキング2022 インナー・下着・ナイトウェア部門」を受賞、続いて23年上半期も同賞を受賞している。

各カテゴリーで同じような商品を扱うブランドは存在する。しかし、栗原社長は「商品開発、マーケティングも含めすべて“ボディーメイク”を切り口にしているため、どこも競合だとは思わない」と言う。マーケティングに偏らず、工場と二人三脚でものづくりに挑む姿勢がその人気を支える。例えば、主力商品の“スタイルナイトブラ”も、特徴である脇高パーツの高さや角度を調節したり、素材を変えたりなど、細部に至るまでこだわった。「ミリ単位の修正は、工場からは『誤差の範囲』と言われ嫌がられてしまうが、それが着け心地の違いにつながると説明を重ねて理解してもらった」。昨年、マイナーチェンジしたパッドも、工場からは「メール便に入る高さに抑えながら、着け心地を良くするのは難しい」と言われたが説得して1年半をかけて完成させた。消費者は、このように開発された商品の中から見つけた1品をきっかけにECサイトに入り、その後、他の商品を買い周り、気に入ってリピート。その循環で、ビジネスを成長させてきた。

2年後に国内7割、海外3割を目指す

来期は年商50億円を目指すという栗原社長は、3つの目標を掲げる。1つ目は、商品数の拡充。現在の20点を来期は倍の40点にすることを目指している。それに向けて、社員も年内に20人から30人に増員予定で、組織を強化する。2つ目は、ECからの脱却。ECでの販売がメインであることに変わりはないが、ブランド認知度を上げるため、ECに偏ることなくオフラインでの展開も強化する。3つ目は、海外展開。7月にはシンガポールのECモールに出店し、年内に台湾での販売もスタートする予定。2年後に国内7割、海外3割の売り上げ構成を目指すという。「創業時からコツコツと他にはないもの、いいものを作って、顧客を増やしてきた。それが一番の強みだ」。

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