ファッション

「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン」2015春夏パリ 算数の時間を思い出す!?ハッピーなグラフィック・マーチ

 ランウェイを囲むのは、古材と思われるベニヤ板の継ぎはぎ。そこに見るパッチワークのアイデアは、先シーズンから続き、今季も「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME DES GARCONS)」のベースとなっている。

 テーマは“グラフィック・マーチ”。複数の素材からなる小さなピースの素材をはぎ合わせる手法は前シーズンよりも複雑になっている。コンパスでクルクルと描いた円を重ねるように、丸と丸が重なり、重なった部分は色や素材を変える。テンションの異なる素材の調和を持ってはぎ合わせるにはパターンの力とバランス感覚、手作業にかける時間を必要とする。ハリのある素材はパテントレザーにも見えるが、リアルレザーは使用していない。

 規則的な凹凸は、一見生地を折っているようだが、これもまた、小さなピースを立体的につなぎあわせたもの。気の遠くなるような細かな作業の連続だ。色は、赤、ピンク、水色、黄色に紫、そして黒と白。塗り絵のようにカラフルに組み合わせたポップな色使いは、複雑な制作工程の“重み”を払拭する。

 後半には、ボーダーTシャツやライダースを転写プリントしたカットソーの肩の部分にだけ丸いパーツを組み合わせるなど、よりリアリティのある提案も。ハッピーでポップな世界観がコマーシャルラインでどのように落とし込まれるのかが注目だ。

JUNYA WATANABE x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。