「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、X(Twitter)やFacebook、Instagram、TikTok、そしてThreadsをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。今回は、「ロエベ」のキャンペーンに登場した米津玄師の話題からスタート。
ソーシャルエディター津田:「ロエベ(LOEWE)」が、2023-24年秋冬メンズ・コレクションのキャンペーンビジュアルにアーティストの米津玄師を起用しました。グローバルキャンペーンはブランドの公式SNSでも大きく掲載され、SNS上でも話題に。引用リツイートは、ファンの歓喜の声で溢れています。米津玄師といえばアーティストとしてデビューする以前、「ハチ」というプロデューサー名義で楽曲制作を行っていたことで知られています。「ロエベ」はそれにちなんで、"8月8日の午後8時8分、ハチ公前にて"、渋谷のスクランブル交差点周辺のモニターをジャックして今回のビジュアルを放映するなど、ファンにとってはたまらない粋なプロモーションも行いました。
「ロエベ」は以前も、セレクトショップのGR8(グレイト)とのコラボキャンペーンで、写真家のリュウ・イカが北野武や村上虹郎、柄本時生らを撮り下ろして話題を集めました。ラグジュアリーブランドの中でもずば抜けて、ブランドの世界観と合致しながらも意外性のあるキャスティングが上手なように感じます。村上さんにとって、強く印象に残ってるキャンペーンビジュアルは何ですか?
記者村上:「いつの時代や!」ってツッコミも甘んじて受け入れますが、毎シーズン楽しみにしていたのは、トム・フォード(Tom Ford)時代の「グッチ(GUCCI)」でした。トム様が男性モデルのお尻をポータブルカーウォッシャーで洗っていたり(なんでw?)、アンダーヘアをGGロゴに切り揃えた女性の股間のアップだったり、毎回度肝を抜かれつつ、「カッコいい〜」と思っていました。今なら賛否両論でしょうけれど。このインタビューをした時、色々思い出して懐かしい気持ちになりました。今でも「トム フォード ビューティ」の広告ビジュアルや商品名には「カッコいい〜」って思っていますよ。一番好きなのは、“ロスト・チェリー”(笑)。
この香水をまとえば、チェーリーをロストできるのかもしれない⁉︎こんなにドキドキしちゃう商品名は、「ナーズ(NARS)」の“オーガズム”とタメ張れる気がします。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。