さらにデニムやシルクにチタンを吹き付けたオリジナルの素材をメーンに、光沢のあるシャツワンピースやシルバーのテーラードスーツなどを提案。ディテールにノッティング(結び目)や凹凸の少ないフラップを採用。液体が溶けていく様や相反する要素が混在する様を表現した。やわらかな素材には直線的なパターン、ハリのある素材には丸みのあるパターンを用いているのも印象的だ。
デザイナーの天津憂は、メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク初日に「ハナエモリ」の新ライン「ハナエモリ・デザインバイ・ユウアマツ」のファースト・コレクションを終えたばかりだが、「僕がタウンウエアのみでコレクションを構成するというサプライズを込めた。今季は『ハナエモリ』というビッグブランドの新ラインも手掛け、型数も多く作り体力も今まで以上に使ったが、自身のコレクションは、手抜きでカジュアルにしたのではない。2つのコレクションの同時に発表することにこだわり、自分自身がどうするかを体現したかった」と心中を語った。