会場に入ると、目の前には巨大なスクリーン。そこにはメンズとウィメンズ、過去数シーズンのショーの様子やバックステージ、アトリエでの準備風景などが繰り返し投影された。
この映像通り、コレクションは過去20年、特にディーンとダン・ケイティン兄弟が大好きなスタイルを「過剰」をキーワードに2015年に甦らせたスタイルだ。2人の好きなスタイルとは、アウトドア、ウエスタン、ロック、そしてデニムだ。たとえばファーをたっぷりあしらった、今シーズンのトレンドど真ん中アイテム“極地探検家コート(北極や南極に向かう探検家が愛用しそうな、防寒性バツグンのダウンやファーのコート)”は、あり得ないくらいたっぷりのファーをライナーに贅沢に敷き詰めることで、モデルの倍はありそうな超巨大フォルムに。ブルゾンにも中綿をパンパンにつめ、特に背面のボリュームは極端なほどに大きい。チェルシーブーツに合わせたデニムは、ウエスタンをイメージしたのだろう。ひざ下には、まるで砂をかぶせたかのような土色のペイントを「過剰」にのせた。カウボーイジャケットは、フリンジが極端に長く、本数も多め。フリンジは、スタッズを打ち込みまくったレザーのボディバッグにも「過剰」なくらいプラスした。
フィナーレには、スペシャルゲストとしてメアリー・J.ブライジが登場。「Follow Me」を歌い、ランウエイショーはそのまま、アニバーサリーパーティへと突入した。