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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY

脱帽、「ユニクロ C」【エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY】

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※この記事は2023年08月21日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

すげぇ!

その一言であります。クレア・ワイト・ケラーによる「ユニクロ C」の話であります。

まだ現物を見たわけではありませんが、欲しいものがいっぱいです(笑)。今回一番驚いたのは、4990円の厚底ローファー、6990円のロングブーツの“良さげ”感。合皮なので風合い的なものは見てみないとわかりませんが、クッション性のある中敷きは、それぞれの生活に寄り添う「LifeWear」らしいなぁと思った次第です。大ブレイクしましたが、正直「このまま収束していくんだろう」と思っていたラウンドバッグも、良き感じにアプデ(値段もアップ)。さすがです。

クレアにとっても、“らしさ”が思う存分発揮できて、楽しいクリエイションだったのではないでしょうか?振り返れば、「ジバンシィ」時代のシャープでモード、ノワール(黒)なクリエイションは、正直あまり彼女っぽくなく、ピンと来ませんでした。最大の武器だった「優しさ」を封印していた印象です。私にとってのクレアは、ニットの「プリングル・オブ・スコットランド」、何より「クロエ」時代の、軽やかで優しい、そんな芯が一本通ったクリエイション。考えてみれば、クレアや、フィービー・ファイロが形作った「クロエ」のイメージは、私を含め、少なくとも日本のファッション業界人には今なお鮮明。だからこそ、そこに自然を強く感じる野生味のムードを加えるガブリエラ・ハーストによる「クロエ」には当初、戸惑ってしまったのかもしれません。そのくらい、クレアは「優しさ」なんだと思います。

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