ファッション

「サマソニ 2023」で観るべき8組 NewJeansからケンドリック・ラマーまで

日本の都市型音楽フェスを代表する「サマーソニック 2023(SUMMER SONIC 2023、以下サマソニ)」が、8月19、20日に開催されます。今年の「サマソニ」は、史上最速で全券種が完売したことが示すように、出演陣の注目度は例年以上です。そんな「サマソニ」を思う存分楽しむうえで、お目当てのアーティスト以外をどう回って観るか、現地に到着してからタイムテーブルと睨めっこしているようでは狼狽しかねません。そこで、時間の有効活用と未知のアーティストとの出会いを兼ねて、独断と偏見による“観るべきアーティスト”を各日4組ずつご紹介します。それぞれスポティファイ(Spotify)とアップル ミュージック(Apple Music)へのリンクと共に、おすすめのMVやライブ映像を1、2つ添えておきますので、事前に自宅や道中の車内でチェックしていただければ幸いです。

ー 東京1日目 ー
NewJeans
12:00~12:40@MARINE STAGE

韓国発の5人組ガールズグループのニュージーンズ(NewJeans)は、“いま、世界で最も観ておくべきアーティスト”と言っても過言ではないでしょう。1990年代~2000年代初期に活躍したアメリカの女性R&Bアーティストたちを彷彿させるメロウなサウンドでありながら、現代ポップスの要素も巧みに混ぜ込んだ耳なじみの良い楽曲を特徴とし、パフォーマンスレベルも含めて平均年齢が約17歳とは思えないクオリティの高さです。また、ビジュアルの打ち出し方もここ数年の韓国勢とは異なり、足元が「ティンバーランド(TIMBERLAND)」の“イエローブーツ”だったり、ストリートテイストの強いY2Kの雰囲気が漂うファッションにグッと来る方は多いのではないでしょうか。

ちなみに、今月の1日に晴れてデビュー1周年を迎えたばかりなのですが、その間にアップルやマクドナルドといった世界的大企業の広告でモデルを務めただけでなく、2023年春夏シーズンには「リーバイス(LEVI’S)」のグローバル・アンバサダーに就任。さらに、ヘインが「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」、へリンが「ディオール(DIOR)」、ハニが「グッチ(GUCCI)」、ダニエルが「バーバリー(BURBERRY)」、ミンジが韓国における「シャネル(CHANEL)」と、メンバー全員がメゾン系のアンバサダーに起用されており、今後それぞれがアイコンになり得る末恐ろしいグループです。

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UMI
14:50~15:30@BEACH STAGE

1999年にアメリカ・シアトルで日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれ、R&Bやソウル、ヒップホップなどの要素を取り入れたヒーリング効果の高い楽曲を武器に活動するシンガーソングライターのUMI。2020年にデビューし、昨年5月にファーストアルバム「Forest In The City」をリリースしたニューフェイスですが、既にスポティファイでは250万以上の月間リスナーを抱えるなど、間違いなく次世代の音楽シーンをリードする存在です。先日、インタビューで音楽活動からパーソナルな面まで根掘り葉掘りさせていただいたので、以下より一読していただければと思います。

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「サマソニ’23」出演のシンガーソングライターUMI 日米にルーツを持つ歌姫の素顔

WET LEG
18:20~19:20@SONIC STAGE

元スタイリストのリアン・ティーズデイル(Rhian Teasdale)と元ジュエリー修理士のヘスター・チャンバース(Hester Chambers)による女性2人組のUKバンド、ウェット・レグ(Wet Leg)。直訳すると“濡れた脚”という不思議なバンド名は、同郷のUKバンド、スクイッド(Squid)がイカ(Squid)の絵文字だけを呟いていたことにジェラシーを抱き、「意味がなくても絵文字だけでバンド名を構成したい」という思いから名付けたそう。そんな彼女たちですが、2021年5月のデビューシングル「Chaise Longue」の時点から早耳たちの間で話題となり、昨年4月のデビューアルバム「Wet Leg」は全英チャートで初登場1位を獲得。そして、同作を機に「グラミー賞(Grammy Awards)」と英国で最も権威ある音楽賞「ブリット・アワード(Brit Awards)」で2部門ずつ受賞する快挙を達成しており、その実力は折り紙付き。

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JACOB COLLIER
20:40~21:30@BEACH STAGE

音楽一家の生まれでありながら楽器演奏や音楽知識を独学で身につけ、2011年からYouTubeにアップロードしていた自作のカバー映像で才能を世に知らしめた英国の天才マルチプレーヤー、ジェイコブ・コリアー(Jacob Collier)。上記のスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の名曲「Isn't She Lovely」をカバーした映像なんて、18歳で自主制作したものだから驚きです。

もちろん「In Too Deep」(4thアルバム「Djesse Vol. 3」収録曲)をはじめとするオリジナル楽曲も絶品ですし、ライブでは数多の楽器を取っ替え引っ替えにアレンジ多めでバラエティ豊かに演奏してくれるので、「サマソニ」でも音源とは別の魅力が味わえることに疑いの余地はありません。また、現在は音楽プロデューサーや編曲家、作曲家としても活動しており、「ワイアード(WIRED)」のYouTubeにある「作曲家だけど『音楽理論について』質問ある?」では、彼の哲学とユーモアを垣間見ることができるのでぜひ。

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ー 東京2日目 ー
WILLOW
13:30~14:10@MOUNTAIN STAGE

活動当初は“ウィル・スミス(Will Smith)の娘”が先行していましたが、22歳となった現在はそんな肩書きも行方知らずとなった女優ウィロー・スミスことウィロー(Willow)。2010年に史上最年少となる9歳でジェイ・Z(Jay-Z)が手掛けるレーベル、ロック・ネイション(Roc Nation)と契約したこともあり、長らくR&Bやヒップホップシーンに重きを置いて活動していましたが、21年にリリースした4枚目のアルバム「Lately I Feel Everything」で方向性を一変。実は1番好きだったというメタルやポップ・パンクを取り入れたロックミュージックに大きく舵を切り、マネスキン(Maneskin)らと共に“ロック復権の兆し”とまで称されています。

余談ですが同日、兄ジェイデン・スミス(Jaden Smith)も都内でライブを開催予定なので、もしかすると兄妹の共作「Summertime In Paris」が観られたり……?はたまた、お父さんまで駆けつけちゃったり……?

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FLO
14:40~15:25@MOUNTAIN STAGE

某音楽メディアに「2022年にフローを聴かず、あなたはいったい何を聴いていた?」とまで言わしめたのが、英国発の3人組R&Bガールズグループ、フロー(FLO)です。メンバーはステラ・クアレスマ(Stella Quaresma)とジョルジャ・ダグラス(Jorja Douglas)、レネー・ダウナー(Renee Downer)という平均年齢が約20歳の3人で、彼女たちはオーディションを経て19年にフローを結成。まだデビューアルバムはリリースしていないものの、「ブリット・アワード」の新人部門「ライジング・スター賞」と、BBCが選ぶその年に最も活躍が期待される注目の新人リスト「サウンド オブ 2023(Sound of 2023)」で見事1位に選出され、両賞を同時受賞した史上初めてのガールズグループとなりました。1990~2000年代のR&B、特にTLCやデスティニーズ・チャイルド(Destiny's Child)あたりが好きな方は多分、いや、絶対に刺さるはずです。

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LANA
15:05~15:35@SPOTIFY RADAR: EARLY NOISE STAGE

グーグルで“かわいい 名前”と検索し、ヒットした名前をそのままアーティスト名に採用した無邪気なラッパーLANA。現在19歳の彼女は、ラッパーのLEXを兄に、ダンサーのLILIを姉に持ち、LEXの提案で2022年に本格的に活動を開始し、早くも「スポティファイ」が躍進を期待する次世代アーティストのリスト「アーリー ノイズ 2023(Early Noise 2023)」に選出されています。LANAのソロ曲ではありませんが、「少し前まではThey Don't Know About Me / 今では立ってるココ Makuhari」というリリックがあるだけに、MFSとWatson、Bonberoとの「Makuhari」はパフォーマンスして欲しいところです。

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KENDRICK LAMAR
19:45~21:00@MARINE STAGE

説明不要の稀代のリリシスト、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)が5年ぶりに日本でパフォーマンスです。タイムテーブルを見る限り75分と若干物足りない時間ですが、ここ最近の海外公演のセットリストを見ると、昨年リリースした傑作「Mr. Morale & the Big Steppers」を中心に「King Kunta」や「A.D.H.D」といった過去の名曲も多数織り交ぜてくれるようなので、期待を超えた言い表せない感情しかありません。ちなみに、初来日公演では「ボーン アンド レイズド(BORN X RAISED)」のTシャツの上に雨ガッパを、2度目の公演では「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」のオーバーオールを着用していましたが、今回はどんなスタイルを見せてくれるのでしょうか。

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