ファッション

「モンクレール ガム・ブルー」2015-16年秋冬ミラノメンズ トム・ブラウンらしいモチーフの嵐でスポーツのテーマから卒業

 毎シーズン、特定のスポーツをテーマにした「モンクレール ガム・ブルー」は今季、趣向を変えたショーを披露した。舞台は寒い冬の森。ハンガーが掛けられた枯れ木が整然と並ぶ。そこに、パンパンにふくらみ丸みを帯びたラグランスリーブのダウンとホワイトパンツ姿の逞しい男性たちが次々と登場。彼らはベージュ、グレー、ネイビーと各色ずつに集団で現れ、森をパトロールするかのように巡回。木の前に整列したと思ったら、おもむろにダウンとパンツを脱ぎ始めた。すると中から現れたのは、あらゆる素材とクレイジーパターンで仕立てた中綿入りブレザーとスラックス、そしてトリコロールのトリミングがついたロングブーツ。トム・ブラウンが愛するアメリカン・トラッドの世界が一面に広がった。

 スタイルは一様でも、パターンのバリエーションがコレクションを豊かに彩る。トムが大好きなチェック柄をパッチワークしたクレイジーチェックのほか、異素材で切り返した大きなギザギザ模様、同様のレジメンタル、ボーダー、ひし形……。ナイロンやリブニット、ツイード、コーデュロイ、PVC、ベルベットなど、素材のバリエーションも豊富にラインアップした。彼らが最初に着ていたシンプルなダウンブルゾンのライナーは、実はそれらと同柄のもの。近年のメンズでよく取り入れられるインサイドアウトのアイデアだ。枯れ木のハンガーにそれらのダウンを吊るして、寒々しかった森を華やかにデコレーション。トムらしいユーモアあふれる演出で、素材とモチーフをハイブリッドした遊び心溢れるコレクションを際立たせた。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。