ファッション

「メゾン マルジェラ」2015-16年秋冬メンズ 来季はメンズもガリアーノ。現行チーム、最後のコレクション

 クチュールに相当するライン“アーティザナル”でジョン・ガリアーノのカムバックを世界中に告げた「メゾン マルジェラ」。ブランド名からも「マルタン」の名前が抜け、新たなスタートを切った。しかし、パリで発表した2015-16年秋冬メンズは、ガリアーノが直接手掛けたのではなく、現行のデザインチームが担当(3月発表のウィメンズは、ガリアーノが担当する)。ガリアーノは、16年春夏からはメンズも担当するから、デザインチームによるコレクションは、これが最後となる。

 新たな転換期を迎えるブランドのコレクションは、ここから、いかようにも変わることができそうなベーシックだ。もちろん、「何も語るモノがない」スタイルではない。時に大きなラグランのステンカラーコートやウエストバンドの大きなリラックスパンツが登場した一方で、肌が透けるほど薄いハイゲージのピタピタニットから体にフィットするレザーパンツまで、シルエットはさまざま。素材もガラス加工のカーフからドライな質感のウール、ラメ、終盤には光を放つモールまで、多種多様だ。そして一部はまるでひっくり返したかのようなインサイド・アウトだったり、袖が異様なまでに誇張されたり、そもそも洋服の多くは切りっぱなしのまま成形していたり。

 こうしたテイストの異なるアイテムをコーディネイトすることで、“不協和音”を生み出した。とは言え、そこから今シーズンの世界観は見えづらく、その違和感を共感を持って解釈することは、少し難しい。来シーズン以降は、ここにガリアーノの確固たるアイデアが加わり、さらに進化することを期待したい。

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