ファッション

「ゴルチエ パリ」2015年春夏オートクチュール ウェディングに込めた61通りの「イエス」

 ジャンポール ゴルチエは、38年間続けたプレタポルテのビジネスを2014−15年秋冬コレクションを最後に終了した。今後はオートクチュール「ゴルチエ パリ(GAUlTIER PARIS)」に専念する。新体制での2015年春夏オートクチュール・コレクションには変わらず多くのセレブリティーが集まり、ナオミ・キャンベルをはじめとする大御所モデルたちがランウエイを盛り上げた。

 テーマは「61通りのイエス」。「イエス」は結婚式での誓いを指し、その言葉通り全ルックをウエディングでまとめた。その内容は、完璧なドレスやタキシードを仕立てるオートクチュールのアトリエの存在を改めて見せつけるもの。同時に、相反するもの、異なるものをひとつに融合し新しいスタイルを生み出してきたゴルチエのスタイルを象徴している。異質を受け入れ「イエス」と、肯定だけを繰り返す前向きなメッセージもまた、ゴルチエらしい。

 ファーストルックは真っ白なチュールの花のドレスの花嫁。ただし彼女がはいているのは、白いメンズのブリーフだ。ヘアには大量のヘアカーラーを巻き付けている。続くルックのほとんどが左右や前後、中と外のデザインが異なり、メンズとウィメンズの要素が共存する。半身が黒のタキシードで半身が白いチュールのドレス、ドレス感覚で着る流れるようなシルエットのサテンのパンツスーツなど。レザーとシフォンなど硬柔織り交ぜた素材使いも目立つ。ジェンダーレスでクチュール。少しのアイロニーと笑い。生粋のパリジャンであるゴルチエの美意識が凝縮されたコレクションに拍手が送られた。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。