ファッション

「トッズ」2015-16年秋冬ミラノ レザーを糸のように操るサルトリア×スポーツの服

 「トッズ(TOD'S)」の会場は、ショーでは初めて使用されるという18世紀に建てられた邸宅。天井に描かれた絵画などの内装は当時のまま、瀟洒な姿を残している。リラックスしたサロンのような雰囲気の中、イタリアのサルトリアとスポーツウエアの要素を融合したコレクションを発表した。

 アイテムは、今季も仕立てのよいスタンダードなものがそろう。トレンチコート、白いシャツにテーパードシルエットのセンタープリーツのスラックス、セーターにスリムスカート、プリントの膝丈ワンピース。トレンドに左右されることなくお気に入りのアイテムを少しずつ加えてワードローブを増やしていく、そんなアレッサンドロ・ファッキネッティのファッションに対する姿勢が反映されている。

 変わらない中にもシーズンごとの気分は“フレーバー”として反映されている。今季は、スポーツの要素を取り入れることでより軽快な印象につなげた。レザーのトレンチコートや白シャツには太いファスナーを生かしてバイカージャケットの要素を組み込み形作る。逆にスポーティな中綿コートはレザーのステッチを加えることでラグジュアリーに仕上げる。職人技を生かし、レザーがまるで糸のように自在に使われているのが印象的だ。太いレザーのステッチはアンクル丈のブーツやバッグに今季のキーディーテールとして用いられている。

 暖かみのあるラベンダーやピンクページュ、フォレストグリーンやバーガンディなど、草木や鉱物など自然を感じさせる独特な色の使い方も引き続き。そこに今季は一点、強い朱赤が差し込まれていたのが印象的だ。

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