ファッション

「ディオール」2015-16年秋冬パリ アニマル柄を着るラフ流“野性的な女”とは

 ヒョウ柄は、ムッシュ・ディオールが1947年のデビュー・コレクションで使用したことで知られるモチーフ。ラフ・シモンズはそのヒョウ柄を含むアニマルモチーフにフォーカスし、「ディオール(DIOR)」の2015−16年秋冬コレクションを組み立てた。

 同じ自然でも最近ラフが好んできたガーデンやフラワーとは異なるアプローチだ。ピンク一色のフロアにくねくねと曲がったランウエイを作りその間をモデルが早足で歩く。ピンクのジャングルの趣だ。「新しいタイプのカモフラージュ柄を着る動物的でセクシーな女性」とラフ・シモンズが説明するように、アニマル柄と言っても一目ではそうとはわからない抽象的な柄が多い。インターシャでセーターに、ジャカードでコートなどにそうとはわからないアニマル柄を施している。あからさまではないアニマルモチーフは、いかにもラフらしい選択だ。

 アイテムは、クロップド丈パンツとショートジャケットのセットアップや、パネルやプリーツのスカートにシルクのブラウス、メンズライクなコートなどと定番的なものが多い。一方で、全身アニマル柄のジャンプスーツという大胆なアイテムも登場し、2015年春夏オートクチュール・コレクションからの流れを組み込む。アニマルと言っても色はパステルやポップなトーンが多く、カナディアン・フォックスのボリューミーなコートはナチュラルな色とカラフルに染めてある。

 ツイードで仕立てたクラシカルなオペラコートやドレープを楽しむオーバーサイズのメンズコートなどメンズとウィメンズのクロスオーバーも引き続きのポイント。

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