コレクションは、マスキュリンなマントコートとハンカチーフヘムのスカートを合わせたファーストルックが象徴するように、オーバーサイズのミリタリーウエアをベースとしたメンズライクなアイテムと女性らしいものをレイヤードしたスタイルが中心。袖口にかけて広がるニットトップといった動きのあるアイテムも多い。無骨なコートとひらひらと揺れるヘムの動きとのコントラストが印象的だ。
昨シーズンから、ボリュームコントロールで服のフォームにフォーカスし、エレガンスを求めたコレクションを見せているが、今シーズンはその流れがさらに加速。フォームの追求はもちろん、ビジュー刺しゅうやハンドメイドプリーツといった手の込んだディテールも加えた。とはいえ、ビジュー刺しゅうにはストロービーズを加えたり、白いラインを効果的に走らせスポーティーな要素をプラスしたりして、あくまでコンテンポラリーでフューチャリスティックなムードに仕上げている。
今回、はじめて登場したフラワーモチーフは、カモフラージュ柄で表現。アーカイブをアイデア源にしているが、彼ららしくポップに調理した。キーワードは「森との共存」。森に生き抜く力強い女性像だ。