ファッション

「ヤストシ エズミ」2015-16年秋冬東京 ミースの建築と名言からヒントを得た都会的エレガンス

 今シーズンの「ヤストシ エズミ(YASUTOSHI EZUMI)」は、ミース・ファン・デル・ローエのバルセロナパビリオンやファンズワース邸の直線的な建築が着想源。その直線をニットのリブやプリーツ、グレンチェック、グラフチェックで表現した。また、ミースの名言である「Less is More(より少なくすることは、より豊かなこと)」もコレクションの大きなコンセプトになった。

 ファーストルックは、裾がアシンメトリーなニットと付けタートルのように巻き付けたベルト付きのネックウォーマー、スリットが入ったブラックのフレアスカート。シンプルなディテールで、モダンでエレガントな印象に仕上げた。カーキのニットに合わせたグレーのラップスカートは、中央のスリットからネイビーのプリーツスカートを覗かせ、レイヤードスタイルを提案する。

 アウターは、Aラインで緩やかなシルエットのナイロン素材のモッズコートはじめ、キャメル色のウールのトレンチコート、千鳥格子のチェスターコートなど豊富にラインアップ。中には、肩の部分にレザーを配したナイロン素材のトレンチコートなども提案し、異素材のハイブリッドを楽しむ。いずれも遊び心がありながらも都会的な大人のワードローブに仕上げた。

 今年2月には、ニューヨーク・ファッション・ウイーク期間中にPR01.が新設したショールームで初の海外展示会を行った。江角泰俊デザイナーは「手応えを感じることができた。香港のハーヴェイ・ニコルズなどでの取り扱いも決まった」と話し、「昨年からコンテンポラリー・ブランドとしてのゾーンニングを目指し、価格帯やサイズ感、アイテムのバランスまで再考したことが結果につながったのでは」と明かした。

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