スウェーデン発「イケア(IKEA)」は8月23日、東京・原宿で“イケアプレスデー2024”を開催した。同ブランドは今年創業80周年。”より快適な毎日を、より多くの方々に“をビジョンに、世界62カ国で460店を運営している。日本では2024年、群馬県前橋に出店予定だ。同イベントでは、ペトラ・ファーレ=イケア・ジャパン社長兼チーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)の登壇をはじめ、今後の取り組みや80周年記念コレクションなどの発表が行われた。
ペトラ社長兼CSOは、「『イケア』は、“よりお手頃に”“より身近に”“よりサステナブルに”の3つに重点をおいて取り組みを行なっている。来年には前橋店をはじめ、全国に28ある商品受け取りセンターを積極的にオープンする。今秋には、京都に最大規模のポップアップストアを開設するほか、17台のEVトラックを導入し、ゼロエミッション配送25%を達成予定だ」と語った。前橋店は、地上2階1万平方メートルで、約9500点を販売。敷地面積は5万8000平方メートルで、北関東の物流拠点になるという。
より良い暮らしを実現する収納
コロナ禍を経て、人々の“家”や“暮らし”に対する関心が高まり多様化している。そんな中、「イケア」が注力するのは“収納”だ。家が散らかっているとストレスを感じたり、口げんかになったりということがある。収納により、それらを解決しようというのが目的だ。「イケア」が毎年グローバルで実施している家での暮らしに関する調査で、収納がメンタルウェルビーイングの向上や円滑な人間関係に影響し、自分らしい空間をつくる重要な役割を持つという結果が出た。それを元に「イケア」では、“収納は、楽しい。”をテーマに収納のアイデアを提案。収納は、物をしまうだけでなく、自分自身を表現するキャンバスにもなる。「イケア」では、隠す収納から見せる収納まで、さまざまなソリューションを提供していくという。
「イケア」と日本の特別な関係
イベントでは、80周年を祝いアーカイブのアイコンアイテムをカラフルに復刻した“ニティルヴェルカード”コレクションの発表や「イケア」と日本のつながりに関するトークショーも行われた。復刻コレクションはポップなカラーが個性的で超現実的なデザインが特徴。また、「イケア」のアイコンである“ポエング”パーソナルチェアがリデザインされて登場する。約40年前に“ポエング”をデザインしたのは日本人の中村昇。「イケア」から中村へアプローチして、コロナを経てリデザインが実現した。24年春に登場する“ソートロン”コレクションでは、日本人アーティストの高橋理子とコラボレーション。円と直線で表現されたパターンには、“限られた中でも楽しく生きることができる”という暗喩が込められているという。このように「イケア」と日本の特別な関係は、過去も今も変わらないようだ。