こちらの記事で紹介した通り、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は、ファッション&レザーグッズ、ウオッチ&ジュエリー、パフューム&コスメティックス、ワイン&スピリッツ、そしてセレクティブ・リテーリングの5部門を有し、総計75のブランドを抱えている。ここでは、ファッション&ビューティ業界に関係の深い、ファッション&レザーグッズとウオッチ&ジュエリー、パフューム&コスメティックスの傘下にあり、日本で展開するブランドにフォーカス。創業年の順番で紹介しながら、過去のターニングポイントと現在地を解説する。ファッション&レザーグッズ部門はトップ2の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と「ディオール(DIOR)」、このほか「ロエベ(LOEWE)」や「セリーヌ(CELINE)」が商品カテゴリーを増やし成長著しい。(この記事は「WWDJAPAN」2023年8月28日号からの抜粋です)
ロエベ(LOEWE)
CEO:
パスカル・ルポワヴル(Pascale Lepoivre)
クリエイティブ・ディレクター:
ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)
祖業はスペインで誕生したレザー工房。それゆえ、現在も世界に伝わる民芸的なクラフツマンシップを重視する。現在クリエイティブ・ディレクターを務めるジョナサン・アンダーソン(2016年〜)の革新的なアイデアによって、コンサバなバッグブランドのイメージを一新。ジョナサンは現職就任の際、「ロエベ」が変わるために必要なことを詳細にまとめたアイデアブックを持参したという。当時のCEOのリサ・モンタギュー(Lisa Montague)は、「卓越したクラフツマンシップ、特にレザーに関する圧倒的なノウハウがあるからこそ、彼の斬新なアイデアを優れた商品に変えることができる」と語った。“パズル”を筆頭に“ハンモック”や“フラメンコ”など、アイコンと呼べるまでに成長したハンドバッグでビジネスを拡大。売れるハンドバッグは素材や色、大きさをさまざまに変えてバリエーションを拡充し、アンダー10万円から10万〜15万円刻みで「アイコニックなのに、自分好み」のバッグが選べる状況を作り上げた。ジョナサンは18年、ロエベの取締役にも就任。イメージの一新と急成長で浮上した「グループ内のメガブランドに移籍するのでは?」というウワサを否定するような人事だった。日本では、原宿のセレクトショップのGR8とタッグを組み北野武らを起用したビジュアルや、3度にわたるスタジオジブリとのコラボレーションなどで知名度や熱気が増した。今秋、表参道の路面店を拡大オープン予定。
モワナ(MOYNAT)
CEO:
リサ・アチア(Lisa Attia)
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