ウオッチ&ジュエリー部門は、王室御用達ブランドからモダンなハイジュエラー、機構に絶対の自信を持つ王道ブランドから素材やコラボレーションで革新的な新進気鋭まで、数は少ないがバリエーション豊かだ。LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2022年12月期決算によると、ウオッチ&ジュエリー部門の売上高は、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」「ブルガリ(BVLGARI)」「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」がけん引し、前期比18%増の105億8100万ユーロ(約1兆4813億円)。これは、スイスの大手腕時計メーカー、スウォッチ・グループの22年の売上高、74億9000万スイスフラン(約1兆2358億円)を上回っている。スウォッチ・グループの売上高は、同2.5%増。成長のペースも、LVMHの方がはるかに上だ。(この記事は「WWDJAPAN」2023年8月28日号からの抜粋です)
ショーメ(CHAUMET)
CEO:
ジャンマルク・マンスヴェルト(Jean Marc Mansvelt)
「ブルガリ」「ティファニー」と圧倒的に異なるのは、ジャンマルク・マンスヴェルト=ショーメ最高経営責任者も「セレクティブ」と語る“超厳選”の出店戦略。世界でも12カ国にしか販路を持たず、日本ではコロナ禍に店舗数を18から11に絞っている。その分、「セレクティブな場所で最高のサービスを提供する」。今秋、銀座本店を改装予定だ。ナポレオンの皇后ジョゼフィーヌの御用達となって、19~20世紀には世界の王族から特注品の注文が殺到し、手掛けたティアラは数多い。フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)が住んだこともある歴史的建造物のヴァンドーム本店は、昭和天皇を迎えたこともある名門中の名門。
LVMHがパートナーシップ契約を締結した2024年のパリ・オリンピック&パラリンピックでは、メダルを製造する予定だ。
ティファニー(TIFFANY & CO.)
CEO:
アンソニー・ルドリュ(Anthony Ledru)
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