サステナビリティ
連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY

ファッション×環境問題のカギを握るのはアパレルの「生産部」 生産部長がサステナ責任者を兼任せよ【エディターズレター: SUSTAINABILITY】

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※この記事は2023年09月05日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

ファッション産業と環境問題の未来を握る、キーポジションを一つだけ選ぶとしたら、アパレルメーカーの生産部だと思います。マインドセットの転換に社長のリーダーシップは絶対重要だし、店頭で顧客と接する販売員の役割も非常に大きい。ただ製造・小売業である以上「何をどう作るか」が企業の環境問題に対する姿勢をダイレクトに反映します。だから「生産部」です。

生産部の役割は「良い商品を少しでも速く、安く」生産し売り場に届けることです。最近はその役割を全うしずらい、予測不可能な出来事が相次いでいます。パンデミック、ロシアのウクライナ侵攻、台風の頻発などは、サプライチェーンを一瞬にして断絶するまさに「やってられない」できごとです。その上でサステナも?と問われれば、答はイエスです。サステナビリティ推進役は、CSR部に一任するのではなく、生産部部長が兼任し馬力を持って進めるくらいが「ちょうどいい」でしょう。

「正しい蛇口のひねり方」という考え方があります。水を出すのか、止めるのか。蛇口をひねる決裁権を持つ人が水の流れを作るからとても重要、という考え方です。生産部はまさにファッション産業における蛇口のひねり係。そのひねり方次第でサプライチェーンという川の流れが決まります。

それを実行しているのがマッシュスタイルラボです。同社は22年2月に大手繊維商社など10社と「マッシュスタイルラボ サステナブルアライアンス」をスタートしました。「CO2排出量の削減」をテーマに関係各社が一つのテーブルで会議を重ね、今年4月には原料調達に関して独自のサステナビリティ基準を設けるに至りました。その会議をリードしているのが、マッシュスタイルラボの岩木久剛執行役員生産管理本部本部長です。岩木本部長は、全ブランドの品質管理などを担うマッシュホールディングスの業務管理部部長も兼任しています。

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