カネボウ化粧品は9月15日、10年ぶりに新ブランド「KANEBO」を立ち上げる。「美しい人生」をコンセプトに掲げ、飾らずにシンプルな生き方を求める女性に向けた"ニュープレステージブランド"として展開する。製品のラインアップはスキンケア(8品目10品種)、ベースメイク(6品目13品種、うち海外専用1品種)、ポイントメイク(10品目21品種)をそろえ、ファンデーションは(30mL)5500円、ルージュは3500円。今後は高価格帯もそろえる予定。国内では百貨店約150店と化粧品専門店約200店で取り扱い、年内には約10店舗でブランドの象徴である「K」を大きくあしらった「KANEBO」単独の新カウンターを設置する予定。11月からはタイ・マレーシア・シンガポール・インドネシアなどアジア7カ国、17年秋には欧州とロシア、20年には中国で発売する。
新ブランドの発表は「インプレス」以来、初めて。18日の発表会で夏坂真澄・社長は、「どんな時でもきれいを楽しみ、自分らしく輝く世界中の女性を応援したいと新ブランドを誕生させた。『KANEBO』は80年の結晶であり、新たなカネボウ化粧品の出発のシンボルにしていく」と意気込む。国内約150の百貨店では順次、年内にキャノピーサインを「Kanebo」から「KANEBO」に変更する。葉山信太郎カウンセリンググループ部長「KANEBO」ブランドマネージャーは、「これまで1つのカウンターにさまざまなブランドが入り、分かりにくい印象があった。そこで、『ルナソル』を独立させた。しかし、海外での展開を加速するにあたり、『ルナソル』や『インプレス』ではなく、カネボウという社名で世界展開したいという思いがあった。来春にも新製品を発売し、『KANEBO』は、この先3年間で商品体系を整えていく」と話す。
広告モデルには、自然な生き方がブランドイメージにぴったりと、子供を育てながらもモデルとして活躍するアリゾナ・ミューズを起用。「KANEBO」のロゴやパッケージ、カウンターはグエナエル・二コラ=デザイナーがデザインした。