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資生堂の社長交代。14年4月から魚谷雅彦=元日本コカ・コーラ会長が16代社長に就任

 資生堂は12月24日、社長交代の記者会見を開いた。前田新造・社長が14年3月末日で退任し、4月1日からは、マーケティング統括顧問として13年4月から資生堂に招聘された魚谷雅彦・元日本コカ・コーラ会長が社長に就任する。外部から資生堂の社長に就任するのは初。

 13年3月に健康上の理由で社長を退任した末川久幸・前社長に代わり、4月から社長職に復帰していた前田社長は、14年4月1日付で代表取締役会長となる。さらに6月下旬開催予定の定時株主総会の終了をもって、会長も退任し、相談役に就任する予定だ。「社長に復帰した当初から、1年間で経営改革の方向性をつけ、後継者にバトンを渡すことを考えていた。13年度で、成長の行く手を阻む経営課題に大方手を打つことができたため、新たなフェーズが始まる14年度からは新CEOの元、新体制で船出を迎えたいという思いがあった」と経緯を述べた。

 魚谷マーケティング統括顧問については「日本コカ・コーラ社で社長としての実務経験があり、高い経営手腕を発揮してきた方。マーケティング統括顧問として社員の能力を引き上げてくれた。高いマーケティング能力と強いリーダーシップを有した魚谷マーケティング統括顧問に白羽の矢を立てた」と評価。

 魚谷マーケティング統括顧問は「12月中旬に正式なオファーを受けた。本社と現場の距離を近付け、顧客主義、現場主義を徹底することで圧倒的な存在感のあるグローバル企業に成長させたい」と意気込みを述べた。

 魚谷雅彦・マーケティング統括顧問は、1954年奈良県生まれ。77年同志社大学卒業後、ライオン歯磨(現ライオン)に入社。83年に米国・コロンビア大学でMBAを取得。91年にクラフト・ジャパン(現モンデリーズ・ジャパン)に入社、副社長に就任し、日本における事業の統括責任者を務める。94年に日本コカ・コーラに入社し、取締役上級副社長に就任。「ジョージア」や「爽健美茶」「紅茶花伝」などで数々のヒット商品を手掛け、2001年に日本人としては26年ぶりの代表取締役社長に就任し、話題を呼んだ。06年〜11年まで取締役会長を務めた後、07年、企業のブランディングやマーケティングのコンサルタントや、次世代の人材育成などを目的としたブランドヴィジョンを設立し、社長に就任した。

 13年4月からはマーケティング統括顧問として資生堂で、前田社長が掲げる成長戦略のもと、注力ブランドの強化に加え、国内外含めた組織全体のレベルアップの助言をマーケティング視点から行なってきた。

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