ファッション
連載 エディターズレター:VIEWS ON WWD U.S. 第15回

プラットフォーマー化する「シーイン」

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※この記事は2023年09月22日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

シーイン(SHEIN)」がすでにプラットフォーマーへと進化し始めているの、ご存知でしたか?マーケットプレイスとして、「シーイン」以外のブランドの扱いも始まっているんです。すでに「スケッチャーズ」などが参加しています。

「シーイン」は特に米国で爆発的に売り上げており、実数は分かりませんが、アップルのショッピングカテゴリーで2021年、22年と首位争いをするほどアプリが世界中でダウンロードされています。そして、今年に入ってからマーケットプレイスを開設し、扱うブランドとカテゴリーを拡大しています。今やペットやキッチン用品、家電なんかも扱っており、オシャレなプチプラアイテムの総合ECプラットフォームへと変貌しています。

そしてこの度、スパーク・グループと業務提携です。スパーク・グループといえば、ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)と米不動産大手サイモンの合弁会社。ABGが持つ「フォーエバー21(FOREVER 21)」や「ノーティカ(NAUTICA)」「リーボック(REEBOK)」などの運営を行っていますが、つまり、そのあたりのブランドが続々と「シーイン」で販売されるのかもしれません。

今回の提携では、米国内の「フォーエバー21」の店舗で「シーイン」のポップアップを開いたり、返品を受け付ける拠点を置いたりもするそうです。サイモンは米国中にショッピングセンターやアウトレットモールを運営していますが、ECはそれほど得意ではありませんし、「シーイン」が抱える1億5000万のユーザーへのリーチは大きな魅力です。そして「シーイン」にとっても直営店を構えることなく、リアルでのさまざまな施策が可能です。一見競合しそうなブランド同士ですが、大変合理的な判断ですね。

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