事業の不採算に伴ってブランド単独店の大量閉店を進めているファーストリテイリンググループの「プラステ(PLST)」が、ユニクロ店舗内へのショップ・イン・ショップ展開を進める。既に今春、東京・銀座のユニクロ トウキョウと、福岡のユニクロ天神店内に出店しているが、今秋は9月29日にユニクロ京都河原町店、10月6日にユニクロ世田谷千歳台店内に出店する。
今後は「“LifeWear”の一員として」(発表リリースから)の出店を強めるようだ。“LifeWear”は、ユニクロがコンセプトとして掲げているあらゆる人に向けた究極の日常着のこと。今春には、「ユニクロ」「ジーユー」のボックスロゴを手掛ける佐藤可士和サムライ代表による新ロゴを「プラステ」も導入し、ユニクロファミリー感を強めていた。
ユニクロ京都河原町店には、地下1〜地上3階のうちの3階に218平方メートルで出店。ワンフロア構成のユニクロ世田谷千歳台店には、158平方メートルで出店する。どちらもウィメンズ、メンズを扱う。京都河原町店はオープンから10月9日まで、世田谷千歳台店は同15日まで、アプリ会員限定で看板商品のウィメンズのコットンブレンドの“プラススタイルスティックパンツ”を7990円(定価9990円)、メンズの“プラススタイルパンツ”を9990円(同1万3000円)の特別価格で提供。ホールガーメントニットなども特別価格で販売する。
世田谷千歳台店では10月8、9日に骨格スタイルアドバイザー豊岡舞子による骨格診断の無料サービスや、それに基づくコーディネート提案を行う。
「プラステ」は、もともと「セオリー」運営会社から生まれたブランドで、日本国内のみで展開している。きれいめ通勤服が支持されて30代の女性を中心につかんできたが、生活様式の変化が直撃し、コロナ禍以降赤字が続いてきた。2020年8月末に102あった単独店舗は、現時点で54と半減に近い数になっており、ブランド公式サイトで発表されているものだけで9月末までにさらに2店を閉める。