香水のサブスクリプションサービス「エラム(ERAM)」が登場した。同ブランドは、さまざまな香りの中から自分の好みを探し、深掘りするサポートをするサービスを提供。まず、公式ぺージの質問に答えると、3種類の香水(各2mL)が届く。1カ月間その香りを試して、マイページで好みの順位を入力すると、新たに好みに近い香り3種類が届き、合計6種類の香りからじっくり自分の好みの香りを選ぶことができる。気に入った香りを選ぶと1カ月で使い切る6mLのサイズが送付され、季節や気分の変化に合わせて切り替えることも可能だ。定期月額は送料込みで3890円。モニターからは、「自分の好みがわかった」「自分のペースで楽しめる」「日常使いしやすい香り」と言う声が届いている。
同ブランドは、ポーラ・オルビスホールディングス(HD)内の社内ベンチャー制度である“Glow”から誕生。同社の大島康平・事業開発室フレグランス事業TFリーダーが約2年間をかけて開発した。自分で香りを選ぶ楽しさを提供し、日々の生活を豊かにできればという思いからスタートしたブランドの名前は、古語で”選ぶ“と言う意味の”えらむ“に由来している。大島リーダーは、「スキンケアが香りで楽しくなるという話を聞いて、可能性がある分野だと思っていた。以前は、他人がどう思うかという軸で香りを選ぶ人が多かったが、コロナが、自分が心地良いと思う香りを考え直すきっかけになった。そこで、今までフレグランスを手掛けてきたポーラ(POLA)の知見を新しいサービスに活かせないかと思った」と話す。
自分のペースで香りの解像度を上げるサービス
目に見えない香りを選ぶのは難しい。SNSや雑誌、誰かのおすすめを参考にしたり、店頭で試したりして選んだものを実際使ってみると“思っていた香りと違った”と感じる人もいることだろう。香水はトップ、ミドル、ラストノートと香りが変化するもの。また、ムエットと自分の肌では香り方が違うこともある。「エラム」は自宅に香りが届くから、自分のペースで香りを試して変化を感じることができる。大島リーダーは、「香り選びにつまずく人に、『エラム』を通してさまざまな香りと触れ合い、自分の肌につけてじっくり試すことで、好みの香りの解像度を上げてほしい」と言う。
20種類の香りは、国内の化粧品メーカーで40年以上も香りを開発してきた調香のプロが監修。日本人の好みを知り尽くした日常生活に馴染む香りをそろえている。
「ユニセックスなで、デイリーユース、シーンを選ばない香り。馴染みはあるが、高級感のあるものばかりだ。フレグランスのエントリーから中級者をターゲットにしている」。パッケージは、先入観なく香りを選べるようにミニマルでニュートラルなものにした。また、通常30mL、50mLではなく、使い切れるサイズを用意することで、さまざまな香りを無駄なく楽しめるようになっている。