関東甲信越を中心にショッピングセンター(SC)を展開するベイシア(前橋市、相木孝仁社長)は、大手アパレルのワールドと協業開発したプライベートブランド「ヨリモ(YORIMO)」の展開を10月4日にスタートする。ワールドがSCのプライベートブランド(PB)を共同開発する事例は初めて。1都14県(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、福島、栃木、群馬、長野、山梨、岐阜、静岡、愛知、滋賀)のモールに、計50店舗をオープンする。
ベイシアは計150のモールを運営する有力デベロッパーで、2023年2月期の売上高は3035億円。女性のライフスタイルやオフィススタイルが多様化する中、既存のファッションテナントでは満たせないニーズが出てきたため、PBの開発に至った。ワールドは、ベイシアが手薄なウィメンズアパレルの商品企画の知見や生産背景、店舗運営のノウハウなどを共有・支援する。公式EC「ワールド オンラインストア」も販売プラットフォームとして提供し、10月4日から「ヨリモ」の取扱いを開始する。
ワールドの企画・生産背景を活用
ワールドは「ヨリモ」の全商品の企画に関わり、同社が提携する海外の工場で生産する。商品は着回しや、家庭洗濯可能などの機能性を重視したものが多い。23-24年秋冬は家庭選択可能なハイネックニット(2980円)やチュニック(3980円)、ストレッチ素材のベイカーパンツ(3980円)など63商品をラインアップする。
ベイシアグループはベイシア、カインズなど物販チェーン7社を中心とする30社からなる、売上高1兆円を超える巨大グループ。傘下にはワークマンも抱え、今回の協業をきっかけとしたシナジーも期待される。