資生堂は6月1日、企業文化誌「花椿」のWEB版を全面リニューアルオープンした。内容も形態も一新した「花椿」は、「時を経ても色あせない本質的なモノやコトを見つけ出す」をコンセプトに、アート、ファッション、ビューティを中心とした6つのコンテンツで構成。順次コンテンツを加え、20代を始めとする新たな若い読者層との出会いを広げていく。さらに、今秋には「季節の贈り物」として季刊誌を刊行する予定。WEBのコンテンツとも連動したクロスメディア化を図っていく。
「花椿」は1937年に創刊。前身である「資生堂月報」(1924年創刊、1933年に「資生堂グラフ」に改題)を含むと、90年以上にわたって刊行を続けてきた。資生堂が掲げる「美しい生活文化の創造」の実現を目指し、人々が美しく生きるためのさまざまなヒントを届けることを目的に、時代に先駆けた新しい女性像や欧米風のライフスタイルなどを提唱してきた。
その中で、昨今のインターネットやスマートフォンの急速な普及に伴い、2011年にWEB版の配信をスタートし、新たな読者の獲得を目指してきた。それ以降、月刊誌とWEBの2方向から発信してきたが、月刊誌は15年12月号をもって休刊していた。今回の「花椿」リニューアルは、若い世代と親和性の高いWEB版に軸足を移すことにより、新たな読者層との出会いを広げていく狙いがある。
リニューアル後のコンテンツは6つを用意。1.旬の食べ物をテーマとしたアニメ「空想ガストロノミー」、2.How Toを含めて、メイクアップの楽しさを動画で紹介する「ウェイクアップ メイクアップ!」、3.ファッションやサブカルチャーなどのニュースから読み取る"今"を紹介する「ナウ、ホワット!」、4.資生堂デザインに関するリレーコラム「偏愛!資生堂」、5.日本全国のさまざまなアートを紹介する「美をめぐる旅」、6.文芸作品に描かれた銀座と現在とを対比し、銀座を再発見する「銀座時空散歩」。メーンターゲットである20代読者が時代の空気を感じながら本物に触れ、感性が豊かになれるような情報を発信する。また、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSとも連動し、読者との双方向のコミュニケーションも図っていく。
今秋に発刊する季刊誌では、毎号の特集でより本質的なテーマを掘り下げるとともに、WEBで掲載されたコンテンツとも連動したクロスメディア化を図っていく。