黒河内真衣子によるファッションブランド「マメ クロゴウチ(MAME KUROGOUCHI)」は10月5日、初のフレグランスコレクションを、東京・青山のブランド直営店と公式ECで発売する。デザイナーの柳原照弘が主宰するTERUHIRO YANAGIHARA STUDIOのフレグランスブランド「ライケン(LICHEN)」とコラボレーションし、「ライケン × マメ クロゴウチ」としてオードパルファムとキャンドルを製作した。シーズンを超えて製作している黒一色の定番コレクション“マメ クロゴウチ ベーシックス”の1つとして「ワードローブに立体的かつ有機的な広がりを与え、日常のわずかな時間に寄り添いながら、五感へ訴えかけ」(発表資料から)るアイテムとして打ち出す。
オードパルファムは75ミリリットルで4万6200円、キャンドルは2万4200円。ブランド初の“香り”を製作するにあたり、黒河内が着想源としたのは故郷である長野の冬景色だ。「暖が取られた室内から窓越しに眺める一面の雪景色。音のない世界で洋服と肌の間に感じる微熱と目線の先に広がる冷たさの奇妙な共存。対極の調和。雪下の生命」といった五感で感じた要素を、アーティストの和泉侃が天然香料を用いて“香り”として設計した。
マットな黒の有田焼容器もポイント
オードパルファムは秋の七草の一つ、フジバカマと、白檀、沈香などの香木、スミレなどで構成。キャンドルにはソイワックスとニホンハッカの精油などを使用している。オードパルファム、キャンドルの容器は「ライケン」で使用している容器と同様に有田焼でできており、「フジバカマを求めて飛来する黒蝶のアサギマダラを思わせる」マットな墨黒がポイントだ。キービジュアルは、「ライケン」のビジュアルも手掛けた野田祐一郎、Bennie Julian Gay が担当した。
神戸と南仏のアルルに拠点を構えるTERUHIRO YANAGIHARA STUDIOは、「マメ クロゴウチ」の青山や羽根木の直営店や、伊勢丹新宿本店3階リ・スタイル内のショップのインテリア設計も手掛けている。「空間を可視化するフレグランスブランド」という位置づけの「ライケン」は、2022年夏にアルルで発表し、23年4月から日本でも販売している。