脱毛サロン「シースリー(C3)」を運営するビューティースリーは9月25日、自己破産申請し同日破産手続きを開始した。帝国データバンクによると負債総額は約80億円。債権者は通い放題プランなどを契約した約4万6000人。脱毛サロンの倒産では過去3番目の大型倒産となる。
同社は2007年8月創業。東京や神奈川など関東圏を中心に全国63店舗を展開していた。テレビCMやウエブ広告、ホームページによる集客を行い、地方主要都市へ積極的に出店。19年7月期には約22億円を売り上げていた。しかし多額の広告宣伝費の発生や、店舗数の拡大に伴い従業員の給与など固定費が増加。回数無制限で利用できる通い放題プランにより既存顧客が増える一方で新規顧客は減少していた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で全店舗休業を余儀なくされ、事業環境は大幅に悪化。苦しい資金繰りを余儀なくされ、8月に一部店舗を別会社に譲渡していたが、持ちこたえることができなかった。
一部店舗の運営は、トータルエステサロンを運営するFAVORIX BEAUTYが引き継ぎ、会員に対する脱毛の施術のサービスを継続する。
なお、美容脱毛を提供するミュゼプラチナムは、ビューティースリーを退職する従業員を対象に積極的な雇用を行うとホームページで公表している。