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連載 本明秀文のノットスニーカーライフ

アトモス創業者・本明秀文の“ノット”スニーカーライフ「スニーカーはアメリカ経済の物差し」

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アトモスの創業者・本明秀文さんの独自の目線と経験から、商売のヒントを探る連載。大学時代を米フィラデルフィアで過ごした本明さん。そのフィラデルフィアを中心に連日、集団略奪事件が横行している。狙われるのは、衣料品や薬、アップル製品など。スニーカーも盗難が増え、リセール市場で取り引きされているのが盗難品だったということも。今回は、スニーカー市場から見るアメリカ経済の話。最近はエンジェル投資家としても活動する本明さんから、出資してもらいたい人への朗報も。

――本明さんが大学時代を過ごした米フィラデルフィアで、若者約100人の集団がショッピングセンターなど数十カ所に押し入った略奪事件がニュースになっています。アメリカ全土で盗難被害が急増していて、米小売り大手の「ターゲット」は、4州で合計9店舗の閉店を発表しました。

本明秀文・アトモス創業者(以下、本明):景気が悪くなると犯罪が増える。アメリカのスニーカー業界で働く古い友人たちは、万引きがとても増えたと言っていた。アメリカは、もし店員が万引き犯や強盗犯と遭遇しても、撃たれる可能性があるから簡単に防げない。スニーカーなんかは客が試着したいと言って、バックヤードからいくつかサイズを持ってきてもらったところで、そのまま持って逃げちゃうこともある。過去にニューヨークの5番街57丁目にあったナイキショップは、万引き被害が多過ぎて閉店した。従業員も盗むし、めちゃくちゃ。で、その盗んだ商品を足がつかないように路肩で売ったりするから、同じモノでも路肩で買った方が安い。経済格差が広がって、モラルが無くなってきた。

――ニュースの映像だと店の窓ガラスが割られ、店内が荒らされ、リアルなゴッサム・シティ(「バットマン」の架空の犯罪都市)みたいでした。

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