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大丸松坂屋がオリジナルアバターを発売 DX推進担当に聞くメタバース事業戦略

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大丸松坂屋百貨店は10月17日、オリジナル3Dアバターを発売する。14人のクリエイターを起用し、VRChat対応のオリジナルアバター5体を制作。マーケットプレイス「BOOTH」で販売する。

HIKKY主催の世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット」に2020年12月から年2回参加し、出展常連社として認知されてきたが、23年7月の前回開催は出展せず。そこで得た知見を生かしての新たなチャレンジだ。

「過去5回の『バーチャルマーケット』出展で、メタバースに生活者がいて、そこにニーズがあることが分かった。そこに生活を彩るアイテム、クオリティーの高い作品を届けたいと考えた。また、イラストレーターや3Dモデラーといったクリエイターと協業しながら、支援したい」と岡崎路易(るい)DX推進部部長。“店舗に過度に依存しないビジネス”の開発をミッションとし、コスメ通販サイト「デパコ」やD2Cブランドのショールーミングスペース「明日見世」、アパレルサブスク「アナザーアドレス」、冷凍食品サブスク「ラクリッチ」などの事業を立ち上げてきた。

VRChatを知るべく、5月に自らゲーミングPCを買い、VRC学園で2週間受講してフレンドを作り、体験を重ねた。「無料で遊べるプラットフォームだが、PCやゴーグルなど機材をそろえるとなると費用はかかるし、アバターのアップロードなど難易度も高い。今のところ、みんなが使うものではないが、しかし成長の可能性を感じた。年齢や性別、地域関係なくフラットに友人に出会えるのが魅力だ。Discordで繋がったり、リアルで会ったり、V呑み(VR内で集まってオンラインで飲み会)したり、VR睡眠(ゴーグルを被ったまま仮想空間で睡眠)したり。“生活者”の暮らしを彩り豊かなものにしたいと思うと同時に、企業としてクリエイターを支援できるのではないかと考えた」。

藤原光汰CEO率いるVに制作進行を依頼し、クリエイター14人を選定。男女5体のアバターを用意した。「VRChatを始める人が、まず買うのはアバターだ」。それぞれ複数のクリエイターが協業し、制作。個性豊かなアバターが完成した。「人間の体同様、アバター自体のサイズにもバリエーションを持たせた。今回は男性のMとL、女性のSとM2種類を用意した。2月までに第2弾を発売し、女性のLを加えた6種類の素体をベースに展開を広げていく。百貨店が初めて出すということで“正装”をテーマにしたが、ウエアも作る。スポーツ系や呉服和服、リアルクローズなど、いろいろやってみたい」。

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