高島屋は17日、高島屋京都店に新たに専門店ゾーンを増床し、「京都高島屋S.C.」としてオープンする。12日、関係者向けに専門店ゾーン「T8」を公開した。
専門店ゾーン「T8」(1万2000m)は、既存の百貨店ゾーン(5万2000平方メートル)の地下1階〜地上7階に接続する。全51業態のうち、新業態が9店、関西初が8店、京都初が18店。
京都高島屋S.C.は、四条通と河原町通、2つの大通りの交差点に立地する。東には祇園や東山などの観光名所、西には烏丸通りにオフィスエリアが広がる。内覧会の記者説明会に登壇した村田善郎社長は、「京都高島屋S.Cは地元の人々、観光客、ビジネスマンなど多様な人々が行き交う“交差点”に立つ。どんな人も一度は立ち寄りたくなる、京都のシンボルを作っていきたい」と話した。
日本橋を先行事例に
カテゴリーミックスで編集
日本橋高島屋S.C.(19年9月開業)を先行事例に、「衣料品」「化粧品」「服飾雑貨」といった百貨店の商品カテゴリーにとらわれず、カテゴリーミックスでフロアを編集。「まるで一つの街を歩くような楽しさ」(村田社長)を演出する。“人と会う前の待ち合わせの時間”をテーマにした1階は、マッシュスタイルラボのフレグランス中心の新業態「ミュシャ」やドイツのタオルブランド「フェイラー」、銀座のショートケーキ専門店の新業態「cgf京都」などギフトに引き合いの高いショップが充実する。2階は“行きつけにしたい、頼れるスタッフに会いにいきたいフロア”。高島屋直営のショールーミングストア「ミーツ ストア」やトゥモローランドの「スーパーエーマーケット」、シロクが今秋スタートしたばかりの“黒米美容”のビューティブランド「ファス」、関西初出店のゴルフブランド「オブシティアン」など。高感度・上質な空間で、じっくりと接客を受けられるショップをそろえた。
カルチャーやアートで新客獲得
百貨店ゾーンとも相互送客
上層階はカルチャーやアート、エンタメを核に、若い新客を取り込む装置にする。蔦屋書店(5、6階)や任天堂のコンセプトショップ「ニンテンドー キョウト」をはじめ、マンガやプラモデルなどのコレクターズショップ「まんだらけ」、レコード店の「フェイスレコード」、ニッチなアーティストの作品などを売る「ヌーヌ キョウト」などが出店した。
各階の百貨店ゾーンとの接続部付近にはポップアップスペースを設け、話題性のあるブランドで相互送客のハブにする。オープンからは2階でブルーボトルコーヒー(10月17〜31日)、3階で「アー・ペー・セー ゴルフ」が期間限定ストアを展開する。