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良品計画23年8月期、積極出店で国内は増収も減益 重点課題は「商品力」

「無印良品」を手掛ける良品計画の2023年8月期連結業績は、売上高に相当する営業収益が前期比17.2%増の5814億円、営業利益が同1.1%増の331億円、純利益が同10.2%減の220億円だった。中国本土はコロナからの回復で1月以降復調したが、国内が出店効果で増収するも減益となり、さえない。

国内は、都心店を中心に直近は訪日外国人客が増加しているが、5月までの苦戦が響いて既存店売り上げは同3.5%減だった。円安や調達コストの高騰も響いている。地方の食品スーパー隣接地などの生活圏を中心に1980平方メートル規模での出店は順調に進んでおり、通期での純増店舗数は69(グローバル計では116)となった。

24年8月期の課題はずばり、そのように積極出店している国内の生活圏店舗だ。「収益性は問題ないが、売り場面積が生かせていない」「商品力そのものを高める必要がある」と堂前宣夫社長。「日常生活の基本」となる商品群で、「地球環境を維持する商品」「社会課題を解決する商品」「生活者個人の個性が輝く商品」「文化や伝統から学ぶ商品」といった、4つの切り口で差別化した商品をそろえる。

衣料品では22年秋冬から本格的に商品改革を進めているが、9月には繊維商社の三菱商事ファッションのOEM部門の吸収分割も発表している。「製造小売業の強みは、同じプレーヤーが製造も小売りも担ってこそ発揮される。商品を企画する人が(間に商社を挟まずに)工場と直接やり取りすることで、タイムロスなく無駄のないモノ作りができる」。

24年8月期は営業収益で同10.1%増の6400億円、営業利益は同44.9%増の480億円、純利益は同49.6%増の330億円を見込む。21年7月の公表時に「手堅く想定した」と堂前社長が話していた24年8月期を最終年度とする中期経営計画の数値(営業収益7000億円、営業利益750億円)には未達(為替影響を差し引いても未達)となった。24年8月期の出店は、国内純増64、海外同79を計画する。海外は中国本土を軸に、ほかタイ、ベトナムなど。

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