ビューティ

コーセーから7年ぶりにアメニティー新ブランドが誕生 ジェンダーレスやSDGsに着目

コーセーの子会社でトラベルリテールやアメニティー事業を担うコーセートラベルリテールは、7年ぶりにアメニティーの新ブランド「ネイチャーアンドコー(NATURE&CO)」を立ち上げ、2024年1月1日から全国の宿泊施設向けに順次展開する。

既存のマスブランド領域で展開していた「ネイチャーアンドコー」をアメニティーブランドとして再構築し、認知拡大を図る。デビュー時は、ヘアケアやスキンケア、フェイス&ハンドソープなど7品目10品種のアイテムをラインアップする。

コーセートラベルリテールは、20年にアメニティー事業を担うグループ子会社のコーセーコスメピアとコーセーのトラベルリテール事業を統合し始動。アメニティー事業では、宿泊施設とスポーツ・スパ施設に向けて、ハイプレステージ、プレステージ、ボリュームゾーン別に商品を展開する。

宿泊施設のハイプレステージでは「コスメデコルテ(DECORTE)」、プレステージでは「雪肌精」と「スティーブンノル ニューヨーク(STEPHEN KNOLL NEW YORK)」、宿泊プランに合わせて「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」を用意し、スポーツ・スパ施設では全ゾーンで「プレディア(PREDIA)」を展開する。

富士経済によると、ボリュームゾーンとして位置づける宿泊施設は全体の65%を占めているという。新ブランドは、これまで同社が手薄だったボリュームゾーンの宿泊施設に訴求し、幅広い顧客層と新規客との接点を創出する。

なお、現在6000施設で展開するアメニティー専用ブランド「ナチュリティ(NATURITY)」「クエスト(QUEST)」は2023年に終売し、一部施設は新ブランド「ネイチャーアンドコー」に切り替える予定。

「ネイチャーアンドコー」では、新領域の拡大にも挑戦する。飲食店を中心に、医療施設や介護施設のアッパー層向けの施設で、ハンドソープを展開。私立の子供向け教育施設を中心に、ファミリープランを用意するリゾートホテルで子供用日焼け止めの導入を検討するなど、ブランドの知名度を高め、宿泊施設との相乗効果を図る。

渋江修コーセートラベルリテール社長は、「まずは『ネイチャーアンドコー』を国内で広げ、将来的には、アメニティー事業全体で海外展開を視野に入れ、売り上げ拡大を目指す」と意気込む。

「ネイチャーアンドコー」のブランドコンセプトは、“BOTANICAL POWER 植物のやさしさと効果の両立”。近年のSDGs意識の高まりを受け、アメニティー領域も環境への配慮やユニバーサル対応へのニーズがさらに増加することを背景に、性別・国籍を問わない品質やデザインにこだわった。

商品は、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、フェイスクレンジングオイル、化粧水、乳液、フェイス&ハンドソープをラインアップする。全アイテムに植物由来の成分を配合。香りは、ナチュラルなハーバルグリーン系を採用した。

パッケージは、統一感のあるナチュラルな空間を演出するブラウンを基調にしたデザインに仕上げた。ボトルはバイオマスPETを使い、シャンプーとボディソープボトルの側面には触覚識別表示を施した。

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