ファッション

冨永愛がまとう 豊かさを再定義する「カナダグース」

カナダグース社の前身はフィールドジャケットやスノースーツなど、アウトドア製品の小さなファクトリーだ。1957年の創業以来、北極と南極の旅をこれまで6000km踏破した極地探検家やサハラ砂漠横断マラソンを達成した冒険家、世界犬ぞりレースで4度世界制覇したマッシャー(操縦者)など、極寒地で活動する人々に選ばれるその品質と、消費者が必要とする性能を備える製品づくりに注力してきた。中でもダウンジャケットはブランドのアイコンとして目的や機能性を含め新しいカテゴリーや製品を発表し続けている。

このたび、日本限定モデルを含む新作秋冬コレクションを着こなすのはモデル・冨永愛。10代から世界を舞台に活躍してきた一方で、日本のものづくりや伝統工芸に関わる活動にも携わる冨永。華やかな側面だけでなく、豊かさの本質に向き合う彼女が感じた「カナダグース」の魅力とは。

この冬を彩る「カナダグース」の
“パフォーマンスラグジュアリー”

「カナダグース」はカナダ国内に7つの縫製学校を持ち、そこを卒業し、さらに工場でトレーニングを積んだ職人のみが生産に携わる。妥協を許さないクオリティーと信頼が、需要がどれだけ増えてもMade In Canadaにこだわる理由の一つだ。世界で最も暖かいダウンを作り、人々を寒さから守ることを使命としてきた「カナダグース」が考える“ラグジュアリー”とは、精神的・内面的な豊かさを重要視したもの。笑顔でいること、周りへの感謝を忘れないこと……そのような心に余裕を持つ人にふさわしい、本当に必要で長く大切に着られるブランドであるために、“パフォーマンスラグジュアリーブランド”として、より存在感を高めていく。また、“Live in The Open”というフィロソフィーを掲げ、人種、国、ジェンダーなどの垣根を超えて明るく、勇敢に、胸を張って生きていく──。そんな姿勢を後押しするための発信をし続ける。

アイコニックなデザインとその機能性で愛され続ける人気モデル“チリワック ボンバー”はフードトリムをアップデート。内部に設けられたショルダーストラップにより、着用しない時は肩にかけてハンズフリーに過ごすことができる。メンズサイズをセレクトして、マニッシュな装いに。

“ガーネット ロング ベスト”は、ゆったりとしたフォルムを滑らかなミニマムデザインで仕上げた新作コレクションピース。可動域と通気性を高める2WAYジッパー仕様で幅広いシーンと季節に活躍する。上質感漂うカラーとマットな質感でスタイリッシュな印象に。同系色のディスクロゴがさりげないアクセントを添える。

気軽に羽織れてインナーダウンとしても活躍する“メイフィールド ジャケット”は、リサイクル素材を採用したジャパンエクスクルーシブモデル。テーラードフィットで、モードからカジュアルまでスタイリングを楽しめる。印象的なパラシュートボタンに、脇下のベンチレーションで通気性を兼ね備えるなど利便性に特化したディテールにも注目。

曲線的なキルトラインとハイヒップ丈がシックな“マロー ジャケット”は、ダウンがたっぷりと詰まったトリムで防寒性も抜群。華やかなドレススタイルが、シンプルでいてモード感のあるフォルムを引き立てる。軽快な着心地で、アクティブおよびデイリーシーンに寄り添う。

AI TOMINAGA✖︎CANADA GOOSE

ものづくりへの探究のみならず、精神的・内面的な豊かさを重要視し、“パフォーマンスラグジュアリーブランド”へ進化する「カナダグース」。数々のラグジュアリーファッションを見て、触れ、着こなしてきた冨永愛が考える豊かさとは。

WWDJAPAN(以下、WWD):ラグジュアリーという言葉にはどのようなイメージを抱くか?

冨永愛(以下、冨永):時代の流れとともにラグジュアリーという言葉が持つ意味合いが変わってきたように思います。ほんの少し前までは、高級なファッションをまとうといった表面的なことを指していたかもしれないけれど、自分のエゴだけではなく自分のためにもなり誰かのためにもなる……。そういった独りよがりではない、内面的な豊かさこそ求められていると肌で感じています。

WWD:「カナダグース」はカーボンニュートラルの達成および継続や北極圏の環境保護の促進など、多角的なサステナビリティ戦略を掲げ取り組んでいる。冨永さん自身もSDGsに関わる発信を行なっているが共感する点は?

冨永:カナダグースジャパンは日本国内においても太陽光発電への投資を行っているとも聞きました。表現という仕事に携わっている中で自分自身をニュートラルな状態に保つためにも自然と接したり、その中で過ごす時間を大切にしています。私たち人間はただその恵みを「消費」することから「守る」へとシフトしなくてはいけない。私は、世界で2番目に環境を汚染しているといわれるファッション業界に身を置いています。ここ4〜5年で業界全体も変わってきたように思いますが、今、意思を持って変わらなくては。「カナダグース」の真摯な取り組みとメッセージに共感します。

WWD:“Live in The Open”という「カナダグース」のフィロソフィーがあり、それは互いの違いや垣根を越えて尊重しながら、胸を張って生きる人たちを応援するという意味がある。表現者たちのセカンドキャリアを支援する新会社を立ち上げた冨永さんの思いを教えてほしい。

冨永:新会社はクロスオーバーというマネージメント事務所で、その人自身の才能を一つの小さい枠に収めるのではなく、新たなキャリアを切り拓いたセカンドステージがあっていいという思いから立ち上げました。所属する一人一人に寄り添い、ポテンシャルを引き出すために多面的なサポートしていきたいと思っています。“どう着地する”じゃなく、“どう広げていくか”──。すでに可能性をすごく感じているので、これからが楽しみですね。

WWD:今回の撮影では、新作から定番まで4ルックを着こなしたがその印象は?

冨永:まずは機能性の進化を感じました。ダウンがたっぷりでも軽くて、薄めのジャケットでもすごく暖かい。もともと冬が苦手なので寒さに耐えられる機能性を重視します。その点、今回はブルーのシャツに合わせた“チリワック ボンバー”の暖かさは間違いないですね。普段からアウターはメンズのものを選ぶことが多いのでサイズ的にもちょうどよかった。ネイビーのカラーリングもいいですね。息子が小さな頃から一緒に楽しんできた、大好きなスノーボード。今年の冬はぜひ山に着ていきたいです。

ABOUT CANADA GOOSE

「カナダグース」は1957年にカナダ・トロントの小さな倉庫で設立されたライフスタイル・ブランドであり、パフォーマンスラグジュアリーウエアのメーカー。全てのコレクションは北極圏の過酷な環境からインスピレーションを得て、職人たちのものづくりの技術と伝統を継承し続けている。2020年には、サステナビリティと価値観に基づくイニシアチブを統合。プラットフォーム「HUMANATURE」を発表し、“地球を冷たく、住む人々を暖かく保つ”ことを目的としたコミットメントを強化。パフォーマンスアウトドアシューズデザイナー兼メーカーであるBaffin(バフィン)も所有している。

直営店は銀座店、千駄ヶ谷店、阪急メンズ東京店、伊勢丹新宿店、大阪店、京都店のほか、10月7日には神戸店をオープンした。

MODEL:AI TOMINAGA
PHOTOS:TAK SUGITA(Y'S C)
STYLING:KAYO YOSHIDA(PARKS)
HAIR:TAKU FOR CUTTERS(VOW-VOW)
MAKEUP:YUMI ENDO (EIGHT PEACE) 
TEXT:KEI MATSUO(TEENY RANCH)
問い合わせ先
カナダグースジャパン
03-6758-1789