ニューヨーク発−米調査会社のNPD グループは、アメリカにおけるBB クリームの2012年市場規模を3600万ドル(約33億8400万円)と発表した。前年比でみても約200万ドル(約1億8800万円)増と、着実に市場を拡大していることがわかる。「BB クリームがスキンケアカテゴリーの市場拡大に一役買っている」と語るのは、カレン・グラント= NPD グループ グローバル ビューティ産業アナリストだ。「米プレステージコスメ市場における12年スキンケアカテゴリー総売上高は、34億ドル(約3196億円)。全体からみたBB クリームの市場規模は約10%とまだ小さいが、伸びる可能性を十分に秘めている」という。同じく調査会社のユーロモニター インターナショナルが発表した米コスメ市場における市場分析においても、洗顔料や化粧水、クリームなどのスキンケアのベーシックアイテムは07年から売り上げを落としているが、導入美容液やオイル、BB クリームの他、最近登場したCC クリームなどのプラスワンアイテムが急激に売り上げを伸ばしているという。ノードストロームやバーグドルフグッドマンなどの百貨店も、若年層へ訴求できること、ライフスタイルやシーンに合わせた使い分けの提案ができることなどを理由に、注目を高めている。
今年は、パンテーンやオルタナが"ヘア用BB・CC"の発売を予定するなど、スキンケアを越えた広がりを見せるBB・CC 人気。一部ではネイルケアブランドのジュレップが、すでにDD(Dynamic Do-all:ダイナミック ドゥ オール)なるスキンケアクリームを発売する動きもあり、"アルファベット クリーム"と呼ばれる言葉遊びのようなブームで終わるのか、それとも市場に定着していくのか、今後の動向が気になるところだ。