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ワコールの川西啓介新社長に聞く 下着業界の潮流“アフォーダブル”に代わる価値の提供

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PROFILE: 川西啓介 / ワコール社長(かわにし・けいすけ)

 川西啓介 / ワコール社長(かわにし・けいすけ)
PROFILE: 1971年10月7日、兵庫県生まれ。関西学院大学卒業。1994年ワコール入社。2015年米ワコール取締役副会長兼ワコール・インターナショナル取締役社長に就任。20年、ワコール・インターナショナル取締役社長と米ワコール取締役会長、ワコール執行役員を兼任。22年ワコール取締役執行役員兼マーケティング統括部長に就任。23年から現職 PHOTO:TAMEKI OSHIRO

下着大手ワコールの新社長に4月、川西啓介氏が就任した。同社を中核会社とするワコールホールディングス(HD)は2023年3月期で創業以来、初の最終赤字に陥った。直接の理由は米国事業の不振だが、国内事業も難しい局面が続いている。川西社長はどう立て直すのか。

社長就任後にまず行ったのは、日本全国の小売店や卸先へのあいさつ回りだった。昨年11月の伊東知康前社長の突然の退任から始まり、希望退職者の募集、赤字決算など、混乱が続く中での就任。新しいトップとして取引先に今後のワコールを説明する必要があった。川西社長は香港ワコールに5年、米ワコールに7年と海外駐在が長く、国内では初顔合わせの取引先が多かった。「歴代のトップが百貨店や専門店などの取引先といい関係を築いてきたと感じる。大変な状況だが、共に頑張ろうという意思疎通ができた」。社内でも、面談などを通して現場の声を吸い上げることからスタート。

ワコールの強みは、切磋琢磨するコミュニケーション。チームでいろいろな角度から議論するべきだ」と話す。トップダウンというよりは、方向性を決めて現場にわかりやすく伝え、議論することが大切だと考える。

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