政府は、2023年度の文化勲章受章者と文化功労者を発表し、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」デザイナーの川久保玲を文化功労者に選出した。
同氏は選出を受けて「この度の受賞は、スタッフはもとより、産地、縫製工場など、常に服作りに協力を惜しまず助けてくださったたくさんの方々のお力があってこそと改めて感謝いたします。また、国がファッションを文化として認め、学術文芸を推奨することはこの分野の今後の発展にもつながって行く大きな励みになると思います。今の社会情勢、世界中で起きている悲惨な事に対して私は無力ですが、私なりに新しい表現を模索しながら服を作り続けることが、平和のあり方のひとつと信じて進みたいと思います」とコメントした。
文化功労者は、政府が文化の向上や発展に大きく貢献した人物に授与する称号で、2023年度は川久保のほかに現代美術家の横尾忠則やCGアーティストの河口洋一郎、俳優の北大路欣也ら20人が選出された。文化勲章は前年度までの文化功労者の中から選ばれる勲章で、23年度は元日本サッカー協会会長の川淵三郎ら7人が受章した。ファッションデザイナーでは1996年に森英恵が、2010年に三宅一生が受章している。