東急は韓国を中心とした海外ブランドのB2B向けオンライン卸売プラットフォーム「マケプレ(makepre)」をスタートする。取り扱いブランドは約30〜40ブランドで、国内のセレクトショップや百貨店などの利用を見込む。輸出入に関わる煩雑な通関手続きや物流をマケプレが行う。バイヤーは、登録料が無料で関税や物流費は実費のみがかかるため、輸入代行業者などを通じた輸入・仕入れよりも低く抑えられる。「マケプレ」は、ブランド側から手数料を徴収する。
「マケプレ」は、東急の社内起業プロジェクトの一環で、主要メンバーは東急グループの「渋谷109」でテナントリーシングを担当していた崔有梨(ちぇ・ゆり)さん、荒川真梨さん、石山賢さんの3人。韓国出身の崔さんは、「渋谷109」で人気韓流アーティストとのコラボレーションや、そのアーティストグッズ販売の自主編集売り場「ディスプ!」などを手掛けてきた。「日本と比べて韓国のファッションブランドは、SNSを駆使した20代の若者が個人事業のような形でスタートするD2Cブランドが花盛りで、次々と新しいブランドが立ち上がっている。『マケプレ』を通じてこうしたブランドをどんどん日本に紹介していく」と意気込む。
韓国の新進ブランド、約30が登場
取り扱う30ブランドはウイメンズのアパレルが主力で、価格帯は小売り価格がカットソーが1万円前後、ワンピースが2万〜3万円、アウターが5万〜6万円、バッグが1万円前後、シューズが2万〜3万円台が中心。「海外のファッションスクールを首席で卒業後に一人でブランドを立ち上げた『ヘヨンキム(HYEYEONG KIM)』など、多彩なファッションブランドが次々と誕生している。韓国政府もそうした若いブランドを積極的にバックアップしており、ソウルコレクションにはそうしたブランドが多数出ており、欧米のバイヤーからも注目を集めている」という。
同じくメンバーの一人で、崔さんとともに「渋谷109」でテナントリーシングを行って荒川さんは同事業のきっかけを「テナントリーシングはインスタやネットで見つけ、海外であれば現地に足を運んでというアナログなフローの繰り返し。ネット通販では国境を超えた越境ECモデルが急成長しているが、BtoBはまだまだアナログなやり方が主流なので、そこに商機があると感じた」という。
「マケプレ」では、韓国の大手百貨店の新世界百貨店や、韓国の貿易投資振興機関である「コトラ(KOTRA、大韓投資振興公社)」とも連携する。「サイトは、それぞれのブランドの世界観を壊さないよう、使いやすさだけでなくビジュアルにもこだわった。将来はリテール分野の強化や海外との接点作りなど、東急の商社部門のような形で事業を拡大したい」という。
「マケプレ」は、取り扱いブランドを集めた展示会も積極的に実施する。今日10月25・26日には、東京・渋谷駅前のSOIL(渋谷区渋谷1-13-9 渋谷たくぎんビル7階)で展示会も行っている。
■取り扱いブランド
【アパレル】Anothera(アナザーエー)、KIMOUI(キモウイ)、KIMOUI(キモウイ)、CONECT X(コネクトエックス)、02armoire(セカントアルムア)、DAILY MIRROR(デイリーミラ)、tuin(トゥイン)、tuin(トゥイン)、HIBISUCUS(ハイビスカス)、PEOPLE OF THE WORLD(ピープルオブザワールド)、bittercells(ビターセルズ)、bittercells(ビターセルズ)、playbooseoul(プレイブーソウル)、playbooseoul(プレイブーソウル)、VENECY(ベネシー)、benetme(ベネッミー)、hyeyeonkim(ヘヨンキム)、limelike(ライムライク)、RAMOLIN(ラモレン)、reheat(リヒート)、L’EAU ET(ルエット)【バッグ】acoc(アコク)、ALICE MARTHA(アリスマシャ)、Toar e ven(トエヴェン)、Nooni27(ヌニ 27)、lisa(リザ)、LECCPROJECT(レクプロジェクト)【シューズ】SEESFAR(シーズアファー)、DIERNEAS(ディアニス)、NUOSMIQ(ヌスミク)、Briana(ブリアナ)