「モエ・エ・シャンドン」や「クリュッグ」「ドン ペリニヨン」など、高級シャンパンブランドを数多く抱えるMHD モエ ヘネシー ディアジオ(以下、MHD)が、ウイスキーも複数扱っていることをご存じでしょうか。そんなMHDは、ウイスキーをテイスティングしながらその特徴や歴史、製造過程などを学べるクローズドなイベント「ウイスキーアカデミー」を開催しているんです。今回はそのイベントの様子をレポートします。
「アードベッグ」 特徴的な味わいを生み出すその秘密は
参加したのは熱狂的なファンも多い「アードベッグ(ARDBEG)」の回。「アードベッグ」はスコットランドのアイラ島で造られているモルトウイスキー、「アイラモルト」の代表格で、“スモーキー”なウイスキーと表現されることの多いウイスキーです。
MHDのオフィスにある会場に通されると、さっそく目の前には4種類の「アードベッグ」と3種類のおつまみが。そしてウェルカムドリンクは緑のグラスに入ったハイボール。もちろん使用しているウイスキーは「アードベッグ」です。
正面のスクリーンには「アードベッグ 究極のセミナー」の文字が。参加者は15人程度と少人数制でセミナーがスタートです。
講師はMHDシングルモルトアンバサダーのロバート・ストックウェル氏。強烈なスモーキーさが「アードベッグ」の特徴といえますが、ロバートさんのレクチャーは、そのスモーキーさを生み出すピート(泥炭)の解説からスタートします。ピートの実物も初めて見ました。
4種類の「アードベッグ」 最新作と一番合うのは酢豚?
製造方法の解説のあとはお待ちかねのテイスティングです。今回は「アードベッグ10年」「アードベッグ ウィー・ビースティー」「アードベッグ ウーガダール」そして最新作「アードベッグ アンソロジー ザ・ハーピーズ・テール」の4種類を飲み比べ。グラスの持ち方から、色を見るときの“かっこいい”顔の角度まで(笑)、ロバートさんが丁寧に教えてくれます。その中で一番勉強になったのは香りの嗅ぎ方。蒸留酒の場合は、鼻ではなく、グラスに鼻を入れた状態で口から香りを吸い込むと奥にある香りまで感じることができるのでオススメだそうです。
さらに今回はフードペアリングも楽しめる内容になっていました。「アードベッグ」はトマトと合うとのことで、1品目にはトマトのペンネが。また、産地でペアリングするのも相性が良いというそうで、サーモンも提供されました。さらに、「最新作『アードベッグ アンソロジー ザ・ハーピーズ・テール』に合わせて食べてほしい」ということで、変化球の酢豚が用意されました。ロバートさんいわく、「黒酢の甘酸っぱさと『アードベッグ』のスモーキーさの組み合わせが大人の味わい」なんだとか。たしかに力強いスモーキーさと芳醇な甘さの最新作に、黒酢がよくマッチしてクセになる組み合わせでした。
こんな感じで約1時間にわたるイベントは終了。テイスティングやフードペアリングが大満足な内容だったのはもちろんのこと、しっかり勉強にもなり、新たな発見もあり、五感をフル活用して楽しめたイベントでした。