ファッション

「楽天ラクマ」で購入したブランド品をコメ兵が鑑定 11月から「ラクマ鑑定サービス」の試験運用範囲を拡大

楽天が運営するフリマアプリ「楽天ラクマ(以下、ラクマ)」は、試験導入していたブランド品鑑定サービス「ラクマ鑑定サービス」の運用範囲を11月から拡大する。

「ラクマ鑑定サービス」は、「ラクマ」でブランド品を購入した際にコメ兵による鑑定が受けられるサービス。9月19日から試験運用を開始し、一部の購入者を対象にランダムにサービスの案内を行っていたが、11月からは試験運用の範囲を拡大し、対象となるの購入者は希望すれば全員がサービスを利用できるようになる。

同サービスは、購入した商品をコメ兵に送ると、コメ兵の鑑定士やAIによって鑑定が行われ、結果が「ラクマ」経由で購入者に通知される。コメ兵の鑑定「基準内」の商品であれば、購入者に商品が返送され、「基準外」または「判定不能」だった場合は、出品者に商品が返送される仕組みだ。同サービスの利用料は、一部の送料以外は無料。

鑑定対象となるのは、ブランドバッグやアパレル、時計、ジュエリーなど20以上のカテゴリー。ブランド数は400以上に上る。同サービス経由での鑑定依頼は「バッグやアパレルが中心」(松波之浩・コメ兵 KOMEHYOカンテイ事業責任者)で、「試験運用開始初日から同サービスの利用申し込みがあり、同サービスのランディングページへのアクセス率も高い」(樋口量祐・楽天グループ ラクマ事業部 プロダクト・サービス企画課 ヴァイスシニアマネージャー)という。

コメ兵では、同サービス経由で依頼のあった鑑定を5人の鑑定士が専属で行い、鑑定の精度を上げるために補助的な役割としてAI鑑定も導入している。AI真贋は、ブランドによっては最大で99%の精度で見分けることができるという。

「ラクマ」主導の鑑定サービス提供は初

二次流通市場では偽造品の流通が課題であり、すでに「ヤフオク」ではトレーディングカード、「スニーカーダンク」ではスニーカーに絞った真贋鑑定サービスを提供している。「ラクマ」ではこれまでも商品の真贋に不安がある利用者からの問い合わせに応じて鑑定業者を紹介するなどはしていたが、「ラクマ」主導で鑑定サービスを提供するのは今回が初めての取り組みであり、国内の総合C2Cプラットフォームとしてブランド品の真贋鑑定サービスを提供するのは「ラクマ」が初となる。

同サービスの提供目的について、楽天の樋口氏は、「C2Cプラットフォームは真贋の部分で課題が残るが、事業者から購入するのと変わらない安心感を利用者に与えたい。コメ兵との取り組みを通じて偽造品を減らし、最終的にはよりクリーンなプラットフォームになることを目指す」と説明する。また、コメ兵の松波氏は、「コメ兵が目利きを提供している企業の利用者の安心安全のためにも偽造品の流通を防ぎたい。そうすることで提供企業の成長の一助にもなり、中古市場全体の利用者の安心安全にもつながる」と話す。

「ラクマ」は今後、鑑定対象の範囲の拡大や、フリマアプリ上での取り引きを行う流れの一環として、シームレスに同サービスを利用できるようなUI/UXの作りこみを検討していくという。

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