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連載 エディターズレター:MARKET VIEW 第17回

もはや「百貨店アパレル」ではない

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※この記事は2023年10月27日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

オンワードといえば、「百貨店アパレル」の代表格――。そんな認識は改めなければいけなくなりました。

オンワードホールディングス(HD)が2023年3〜8月期(上期)の決算説明会で示した資料が話題になっています。グループ9社の売上高構成比の円グラフをみると、百貨店32%、SC(ショッピングセンター)他38%、EC(ネット通販)30%とほぼ三分割されていました。中核会社であるオンワード樫山は、08年に75%だった百貨店の割合がこの上期は39%まで下がり、一方でSC他が33%、ECが28%になりました。特にコロナ前の18年に14%だったECが大きく成長しています。

コロナ禍を経たEC拡大は他のアパレル企業も同様でしょう。しかし大手アパレル企業の多くは、集客力のあるゾゾタウンの割合が今も高いのが現状です。そんな中、オンワードは自社EC「オンワード・クローゼット」の割合が約9割を占めます。自前でのデジタル運用に成功した事例として注目を集めているのです。

アパレル企業はコロナ禍を乗り越えるだけで大変だったわけですが、その前から販売不振に陥っていたオンワードHDは人員削減や店舗集約といった大規模な構造改革を進める中でパンデミックに直面しました。

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