ファッション

新生「バーバリー」を体験 生まれ変わった表参道店を3つの視点で解き明かす

「バーバリー(BURBERRY)」は、東京・表参道に構える旗艦店を9月17日にリニューアルオープンした。新たなフラッグシップストアは、英国の伝統を独自に解釈し、クリーンに表現した空間が特徴だ。ブランドの新たなハウスカラー“ナイトブルー”を柱や階段、家具など随所にあしらい、外観の“馬上の騎士(EKD)”フラッグから木組みの什器まで、細部への徹底したこだわりが新生「バーバリー」が前進する方向を示している。

売り場は地上3階、地下1階の4フロアで、1階はレザーグッズとソフトアクセサリーがメイン、2階はウィメンズ、3階はメンズフロア、地下1階にVIPルームを設けた。店頭には、ダニエル・リー(Daniel Lee)=チーフ・クリエイティブ・オフィサーのデビューコレクションとなる2023年冬シーズンのアイテムが並ぶ。同コレクションは、ブランドの創業地であるイギリスの伝統や文化に敬意を払い、街中の自然や日常をいつくしみながら、それらにモードなエッセンスを加えた、未来に向けた提案だった。

そのクリエイションに呼応するように、表参道店の隅々にまで「バーバリー」のアイデンティティーが浸透している。空間、ナイトブルー、ディテールの3つの視点から、創業167年の同ブランドが向かう新たな方向性を探る。

コレクションの魅力が際立つ
クリーンで上質な空間

内装をクリーンに仕上げた理由は、店に並ぶコレクションを際立たせるためである。高めのラックに掛かったコレクションのキーアイテムにはスポットライトが当たり、ゲストはコレクションの最も美しい部分に視線を合わせられる。建材は、イギリス南部のポートランド島産の大理石ポートランド・ストーンだ。「バーバリー」が本社を構えるロンドンでも多くの建造物が同じ石を用いており、ウインドーにはイギリス国花のバラのオブジェを飾る。シンプルな空間に徹することで、創業地の要素とクラフツマンシップが鮮明に浮き上がり、ゲストの感性をさりげなく刺激する。

新生「バーバリー」を象徴する
ナイトブルーの配色

新生「バーバリー」を象徴するハウスカラーのナイトブルーも表参道店の随所にあしらう。店頭に並ぶ2023年冬コレクションでもキーカラーの一つとして用いており、店舗を支える柱やフロアをつなぐ階段、ソファーなども鮮やかなブルーに染まる。一つの色が、革新に挑んだ勇敢なコレクションの世界観を空間と共に盛り上げ、創業から培ってきた歴史と新デザイントップの感性をつなぐ。ロンドンの旗艦店もナイトブルーを基調に改装し、9月のロンドン・ファッション・ウイークでも24年夏コレクション開催に合わせて駅やカフェを同色に染めた。

細部に宿す英国伝統への賛美
素材や家具にも注目

空間に点在する細部にも、英国の伝統を独自に解釈した仕掛けが見られる。エントランスの壁には、ポートランド・ストーンに“馬上の騎士 (EKD)”を彫り込み、石材をアイコニックなスポットに生まれ変わらせた。アクセサリーやスカーフが並ぶ木材の什器は、日本の伝統工法である木組に着想を得たもの。空間になじむ静謐な佇まいながら、それぞれに異なる表情が魅力的だ。VIPルームの独創的なラグは、イギリス人テキスタイルアーティストのトム・アットン・ムーア(Tom Atton Moore)が手掛けた。

ここでしか買えない
限定アイテムも豊富にそろう

日本では表参道店でしか手に入らないアイテムも豊富にラインナップする。着脱可能な人工ファー付きのウィメンズコートや、カモ柄をあしらったメンズのシャツとパンツは英国の伝統を再解釈したもの。“馬上の騎士”が手にする盾がモチーフの“シールドバッグ”や、金具がブランドイニシャル“b”になった“ロッキングホース バッグ”など、新たなアイコンバッグもそろえる。ブランケットとホットウォーターボトルにはナイトブルーをあしらった(全て予定価格)。

INFORMATION
バーバリー表参道

営業時間:11:00〜20:00
住所:東京都渋谷区神宮前5-2-29

問い合わせ先
バーバリー表参道
03-5778-7891