英国発ブランド「ジョン パートリッジ(JOHN PARTRIDGE)」は、2023-24年秋冬シーズンに日本企画の新ラインを立ち上げ、デザイナーに「ヨーク(YOKE)」の寺田典夫デザイナーを起用した。デビューコレクションはアウター10型で、ブランドロゴも一新した。日本での販売はメルローズが行い、全国のセレクトショップなどで取り扱う。
日本企画のアイテムには、「ジョン パートリッジ」を象徴するワクスドコットンやドライコットンを随所に使い、縫製は全てイングランドで行う。1940年代英国軍のグレートコートをベースにしたハーフコート(9万6800円)や、米軍のスノーパーカにM-65のディテールを融合したフィールドパーカ(14万800円)、オーバーサイズのバルマカーンコート(9万6800円)、リサイクルナイロンタッサーを使った中綿入りのフード付きコート(8万5800円)などをそろえる。価格は6万3800〜14万800円で、全てユニセックスの4サイズを用意する。
「ジョン パートリッジ」は、イギリス西部のスタッフフォードシャーで農業用品を生産していたランドーナー(LANDOWNER)社が、1969年にクロージングラインとしてスタートしたブランドだ。代表的アイテムのワックスジャケットをはじめ、ツイードのシューティングコートやキルティングジャケット、ケープなど、英国の変化の多い天候やアウトドアのアクティビティーに対応するアウターを中心に提供している。英チャールズ国王(King Charles III)が長年愛用しており、故ダイアナ・フランセス(Diana Frances)元英国皇太子妃にも薦めたことで知られている。
日本企画を手掛けた寺田デザイナーは、歴史ある服と現在の空気感をどう交差させるか考えたという。「『ジョン パートリッジ』が得意とするワークやミリタリー、ハンティングなどの要素を生かしつつ、既存のラインアップにはないようなアウターのデザインを意識した。今、着ている服にも合わせられるシルエットやサイズ感を考え、カラーリングはできる限り同色にまとめながら、オーセンティックな雰囲気に現代のエッセンスを加えていった」。公開したビジュアルにもそのこだわりを反映し、「イングランドのイメージを残しながら、モードなスタイリングで伝統と現代のムードを融合させた」と説明した。