この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事の中から、編集部の記者が独自のテーマで記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。
今週のテーマは「商品企画に読んでほしい記事3選」。今回は、コーセーと花王によるメイクアップ化粧品を水性ペンにアップサイクルするプロジェクトや「ベネフィーク」のリブランディング、第一三共ヘルスケアによる「クレヨンしんちゃん」の母、野原みさえのアンバサダー起用を話題にした3つの記事をセレクトした。商品企画担当の皆さんはもちろん、ファッション・ビューティ業界で活躍する皆さんにもぜひ読んでもらいたい。ニュースの読み方を知るとともに、ビジネス会話のヒントになれば幸いだ。
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選者:新関瑠里記者
ライフスタイル、ファッション雑誌の編集者を経て2016年にINFASパブリケーションズに入社。ビューティ領域で小売りと国産メーカーを中心に担当する。
【記事1】
コーセーと花王が役目を終えたメイク品を水性ボールペンにアップサイクル
啓発イベント共催も
コーセーと花王は、両社の研究所における品質追求・品質 管理の過程で最終的に商品にならなかったメイクアップ化粧品を水性ボールペン「スミンクアートペン」にアップサイクルした。9月から試作を開始し、2024年以降両社が実施する各イベントで提供する予定だ。今後は、「スミンクアートペン」を活用した啓発イベントを共催するなど生活者に向けたサステナビリティ領域での協業した取り組みを推進する。(全文はこちら)
【記者のコメント】
それぞれの研究所で品質追求などの過程で最終的に商品にならなかったメイクアップ化粧品を、アップサイクルが得意なモーンガータに提供する活動を続けている。第1弾では絵の具として再利用し、イベントで活用。第2弾となる今回は24年秋をめどにモーンガータが商品化を目指してる。サステナは社会全体の理解浸透が必須。生活に浸透する取り組みに期待したい。
【記事2】
資生堂「ベネフィーク」がリブランディング 原点回帰した新“セラム”を発売
資生堂の化粧品専門店専用ブランド「ベネフィーク(BENEFIQUE)」がリブランディングする。新たにブランドコンセプト“肌・からだ・心、すべては美につながっている。この一瞬から、一生揺るがない美しさへ。”を掲げ、第1弾として先行美容液“ベネフィーク セラム”(50mL、1万1000円/レフィル50mL、1万450円※編集部調べ)を10月21日に発売する。(全文はこちら)
【記者のコメント】
資生堂は今年、「チェインストア制度」100周年の節目を生かし、化粧品専門店でブランドと店頭活動の両面から“攻め”の戦略に取り組んでいる。9月にはメイクアップブランド「インウイ」を化粧品専門店ブランドとしてリニューアルし、初動は好調と聞く。そこに「ベネフィーク」の新“セラム”を紹介し相乗効果を生み出している。ともにコーポレートカラーの「赤」を取り入れたパッケージで売り場での存在感も一層高まりそうだ。
【記事3】
「クレヨンしんちゃん」の母、野原みさえがインスタ開設なぜ?
第一三共ヘルスケアが語る
アニメ「クレヨンしんちゃん」に登場するキャラクターの野原みさえが、インスタグラムで公式アカウントを開設したことが話題になっている。プロフィール欄には、第一三共ヘルスケアが取り扱うピュアワセリン“プロペト ピュアベール”(30g、660円/100g、1100円※編集部調べ)のプロモーションとしてアンバサダーを務めていることが記載されている。今後どんな発信をしていくのか、第一三共ヘルスケアの福原陽子PR担当に話を聞いた。(全文はこちら)
【記者のコメント】
ピュアワセリン“プロペト ピュアベール”のプロモーションの一環。アニメキャラクターを化粧品のアンバサダーに起用するのは珍しくないものの、今回の事例はまれだ。国民的知名度のあるキャラクターが前触れもなく“個”で登場し、瞬く間に話題をさらった。今後はTVCMなども控えており、商品紹介の投稿も増やしていく方針であるが、“サイレント”なプロモーション活動に注目したい。