LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)の2023年上半期期決算は、売上高が422億4000万ユーロ(約6兆7161億円)と前年同期比15.0%増と伸長したが、第1四半期の成長ペース(16.8%)と比べると減速した。米国の消費者の高級品購入が減少し、マーケティング費用もかさんだという。そんな中、香水・化粧品事業は第1四半期と同水準の成長を維持し、同社の発表によるとパルファン・クリスチャン・ディオール(PERFUME CHRISTIAN DIOR)は目覚ましい業績を上げている。(この記事は「WWDJAPAN」2023年10月30日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」が毎年発表する「世界のビューティ企業ランキング トップ100」でも、LVMHは2016年の9位、17〜19年の7位から20年に一旦9位に落ちるも、21〜22年は6位と順位を着実に上げている(前年の1〜12月のビューティ事業の売上高を基に算出。会計年度が同期間でない企業は専門家と業績予想を立てて計算)。同ランキングでは近年、プレステージ市場の商品を擁する企業が順位を上げている傾向がある。
「ディオール(DIOR)」の好業績を支えているのが全方位をカバーする圧倒的な商品力だ。メンズフレグランスの“ソヴァージュ”は世界をリードする香水としての地位を確立。ウィメンズフレグランスの“ミス ディオール”と“ジャドール”は商品ラインアップの拡張により継続的な成功を収めている。メイクアップでは“ディオール アディクト リップ マキシマイザー”とファンデーション“ディオールスキン フォーエヴァー”がけん引。スキンケアは特にアジアのプレミアム市場で好結果を得ている。
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