DFSグループは、9月7日に路面免税店の「DFS ギャラリア」の名称を「Tギャラリア」へと変更した。同社は1960年、当時の飛行機による旅行ブームに目を付け、日本人観光客をターゲットに事業をスタートさせた。当初はアルコール類をメインに取り扱っていたが、LVMH傘下に入り、ラグジュアリーファッション部門を強化し、最新のブランドを提供・拡大してきた。今後、更に多様化する旅行客のニーズに対応し、新たなトラベルリテールの姿を目指して今回のリニューアルに至った。名称のTは、"トラベラー"を意味。その形が旅客機の翼を連想させるなど、世界中すべての人にとって分かりやすいものとして採用した。同社のフィリップ・シャウス=最高経営責任者(CEO)は、「西洋と東洋の文化がミックスするワイキキを新名称のスタート店舗とした。今後は香港やマカオなど、7ヵ国13の既存店舗も、18ヵ月かけて段階的に変更していく」と説明した。
「Tギャラリア」の一号店となったワイキキ店は、約6000�uの面積に60以上のブランド、1万点以上の製品が並ぶハワイで一番大きな化粧品フロアを持つ。さまざまな人種が訪れる同店は、英語の他、日・韓・中と四ヵ国語に対応できるスタッフを揃えている。8月には「トム フォード ビューティ」がトラベルリテールとして米国で初出店。M・A・Cでは、製品の後ろにチップが貼り付けてあり、それをテーブルに並べると製品情報が鏡面に映し出される対面式ミラーを設置し接客に活用している。現在は世界で一つしかなく、ワイキキで試験的に導入しているという。また、毎週水曜日19-22時の間、同店で購入した香水のガラスボトルにハワイアンフラワーを描いてもらえるなど、ハワイらしいユニークな試みで訪れた旅行客を魅了している。