資生堂は7月31日、ギリシャでのグローバルブランド「SHISEIDO」の輸入販売事業において、宝飾品事業やデパート運営、フレグランスの代理店などを展開するフォリフォリ社と提携契約を締結した。
具体的には、ギリシャでの輸入販売を行う資生堂グループ子会社SHISEIDO HELLAS(以下、SCH)の全株式をFFに売却。フォリフォリ傘下のSCHと、ギリシャ国内でのグローバルブランド「SHISEIDO」の輸入販売代理店契約を締結した。資生堂は、ギリシャのプレステージ市場で強力な販売・マーケティング力を持つフォリフォリとの協働体制により、同国での持続的成長に向け、さらなるブランドの強化を進める。
資生堂は、昨年末に発表した中長期戦略「VISION 2020」に基づき、事業構造改革を全世界で推進している。この事業構造改革の一環として、めまぐるしく変化するギリシャのビジネス環境の中でブランドをさらに強化するため、現地のプレステージ市場を熟知し、強力な販売力を持つフォリフォリと提携して取り組むことが最善の策であると判断した。
今後は、株式譲渡により、数億円の損失が発生するが、金額および計上時期などについては現在精査中だ。一時的な損失は発生するものの、今回の事業体制の変更は、ギリシャおよびその周辺国におけるビジネスの収益性向上に寄与すると見込んでいる。