ファッション

「トッズ」を率いたヴァルター・キアッポーニが「ブルマリン」の新クリエイティブ・ディレクターに就任

イタリアブランドの「ブルマリン(BLUMARINE)」は11月2日、ヴァルター・キアッポーニ(Walter Chiapponi)前「トッズ(TOD’S)」クリエイティブ・ディレクターを新たなクリエイティブ・ディレクターに任命したことを発表した。先月退任したニコラ・ブロニャーノ(Nicola Brognano)の後任で、2024年2月の24-25年秋冬ミラノ・ファッション・ウイーク期間中にデビュー・コレクションを披露する予定だ。

1978年ミラノ生まれのキアッポーニ新クリエイティブ・ディレクターは、ヨーロッパ・インスティテュート・オブ・デザインで学んだ後、90年代後半にアレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)のもとでキャリアをスタート。「ジバンシィ(GIVENCHY)」や「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「グッチ(GUCCI)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」、そしてトーマス・マイヤー(Tomas Maier)時代の「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」でキャリアを積んだ。その後、2019年10月に「トッズ」のクリエイティブ・ディレクターに就任。ハイエンドなライフスタイルとイタリアのクラフツマンシップを反映し、控えめでありながら洗練された上質なコレクションを提案した。また、アイコンシューズ“ゴンミーニ“の象徴的なラバーペブル(ゴム突起)を再解釈してさまざまなアイテムに取り入れたり、バッグのラインアップを拡充したりと、ブランドの現代性を高めることに貢献。彼の手掛けるコレクションは好評だったが、9月の24年春夏のショーを以って退任した。

今回の就任に際して、キアッポーニ新クリエイティブ・ディレクターは「軽やかさとクリエイティビティーによって定義される女性らしさを長年にわたり描いてきた、イタリアを代表するブランドのクリエイティブ・ディレクターに任命されたことをうれしく思う」とコメント。「私にとって、『ブルマリン』の新たなフェーズを確立することに貢献できるという可能性は、刺激的かつ重要な新しい領域を受け入れるとともに、自分のビジョンを広げ、芸術的な表現の感覚を取り戻すチャンスだ」と続けた。

一方、19年11月に「ブルマリン」を傘下に収めたEIH エクセレンツェ イタリアーネ(EIH ECCELLENZE ITALIANE)を率いるマルコ・マルキ創業者は、「ヴァルターは、その国際的に認められた才能と優れた感性で、ブランドの素晴らしい伝統に敬意を払いながら、『ブルマリン』に新たなエネルギーをもたらしてくれると確信している」と述べた。

「トッズ」で洗練された美学やクラフツマンシップに大切にしてきたキアッポーニが描く「ブルマリン」の新章は、ブロニャーノが“Y2K”の要素をふんだんに取り入れて若々しく刷新したスタイルからまた大きく変化しそうだ。

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